冷静で的確…選手の奮闘と経営陣の明快な判断を求める、アーセナルの現地サポーターの言葉。

選手たちから自信や冷静さを奪ったのは、ホームでまさかの敗戦を喫したプレミアリーグ23節のワトフォード戦だったのか、あるいは完敗したチェルシー戦か。バイエルン・ミュンヘンに5-1で敗れたチャンピオンズリーグのショックが尾を引いているのは確かだと思われますが、問題はその手前から芽生えていたのかもしれません。1月22日、22節終了時点の順位テーブルを見ると、アーセナルは首位チェルシーと勝ち点8差の2位につけており、得点50はリヴァプールに次ぐ2位、失点23は4位。リヴァプールとの共同戦線でチェルシーに連敗を喰らわすことができれば、プレミアリーグ優勝に手が届くところにつけていたのですが…。

アーセナルは、そこから別なチームに豹変しました。プレミアリーグ8試合を2勝1分5敗、得点11失点16。順位は6位に落ち、ゴール数はチェルシーとトッテナムに抜かれて4位。深刻なのは失点数で、3失点のゲームを4つも重ねたためにサウサンプトンとミドルズブラを上回ってしまい、あっという間に8位に転落しました。「スカイスポーツ」によると、アウェイゲーム4連敗はヴェンゲル体制になってから初体験。1955年以降のワーストレコードです。さらに、「アウェイで4試合連続3失点」は、1929年以来88年ぶりの厳しい数字です。コシールニーの欠場が増え、チェフまでチームを離れ、中盤の守備も緩くなったガナーズは、負担が大きくなったムスタフィが混乱する姿が目立つようになりました。得失点差は22に落ちてマンチェスター・ユナイテッドに並ばれ、21のエヴァートンにも抜かれる寸前のチームに改善の兆しはありません。

3月7日にエミレーツでバイエルンに1-5と惨敗したときは、プレミアリーグでは2位トッテナムと実質3差。優勝は難しいとしても、2位で終われる可能性があるチームの監督が退任を求めるプラカードを掲げられている状況に、私は違和感を覚えていました。マンチェスター・シティとトッテナムが旧勢力を凌駕し始めたプレミアリーグは、優勝できなければ解任などとしていたら監督が足りなくなるぐらいの壮絶な競争環境となっています。そんななかで2位に食い込み、次季に希望をつなげるなら及第点。グーナーは厳しすぎるのではないか。「変化=よくなる」という図式が成り立つとはいえないのに、次期監督の名前がないまま、毎年優勝争いを繰り広げてきた監督にダメ出しするのか、と考えていたのです。

しかし、ヴェンゲル監督が就任以来初めてとなるプレミアリーグ5位以下でシーズンを終えるとなれば、話は変わってきます。3月31日付で、「ヴェンゲル監督は残るべきか?辞めるべきか」というテーマのアンケートを実施した「アーセナル・サポーターズ・トラスト(AST)」のデータとコメントに対して、反論するための材料はなくなりつつあります。以前に本ブログに掲載した「2016-17シーズン現地観戦記」で紹介したこのアンケートを、昨日の「スカイスポーツ」が取り上げていました。伝統あるサポーター団体のメンバーのうち、78%が「辞めるべき」と答えつつ、その大半が「ヴェンゲル監督はリスペクトされなければならない」「感謝している」と添えている冷静なサーヴェイです。「選手たちは、ファンの批判に対してポジティブに応えてほしい」と語るASTのボードメンバーであるアキル・ヴィヤスさんは、「スカイスポーツ」の記事のなかで以下のような興味深いコメントを残しています。

「最後の8試合は、結果如何に関わらずこのクラブの素晴らしいキャリアのための祝祭だろう。しかし認識されていないのは、ファンにとって、あるいはおそらく選手たちにとっても問題が起こっていることだ」
「トロフィーが重要なのは確かだ。そしてTOP4は5000万ポンドをもたらし、選手たちをより惹きつけることがことができるだろう」「TOP4にいなければ、サンチェスやエジルが残るかどうかはわからない」
「TOP4を外したとしても、経営陣に対するウェイクアップコールにはなるだろう。財政的なサイクルを確保でき、すぐに上位に復帰できればクラブが目覚めるための機会になりえる」
「サポーターが望んでいるのは選手たちが100%の力を出し切ることだが、このクラブは何かがおかしくなっている」

FAカップ準決勝はマンチェスター・シティと戦うビッグゲームではあるものの、TOP4フィニッシュをめざすことをおざなりにするとヴェンゲル監督の将来に大きなインパクトがあると語るサポーターの代表の言葉は的確です。選手たちがアーセン・ヴェンゲル監督を慕っているのなら、ピッチの上で全力でバックアップしてほしい。経営陣には、結果をふまえた判断をきちんとしてほしい。78%を占めた意見をベースに、指揮官の交代を直接クラブに要求したと宣言しているサポーターズトラストは、最後にこんな言葉でサーヴェイの報告を締めています。

「私たちは、アーセン・ヴェンゲルがアーセナルにもたらした素晴らしい貢献を認識しています。彼の契約についての現在の議論とは関係なく、クラブへの長期的な貢献に対すて敬意と感謝の意を表します。アーセナルファンだけでなく、イングランドの試合を見続けているすべての人々に最高のサッカーを届けてくれたことも」


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メディアは何を語ったのか?クリスタル・パレスVSアーセナルの終戦直後の記事を徹底チェック!

Jamie Carragher labels Arsenal players ‘cowards’ for trying to force Arsene Wenger out(ジェイミー・キャラガーは、アーセン・ヴェンゲルを出て行かせようとしたアーセナルの選手たちに”臆病者”というラベルを張る:メトロ)」
Arsene Wenger: 'It would be inconvenient to speak about me' after loss at Palace(アーセン・ヴェンゲル「クリスタル・パレス戦を失った後に私のことを語るのは不都合だろう」:ESPN)」
Arsene Wenger says future 'not affecting Arsenal players' despite loss at Palace(アーセン・ヴェンゲル「クリスタル・パレスに敗れたにも関わらず、自分の未来は選手たちには影響を与えていないと語る」:BBC)」
Furious Arsenal fans abuse Arsene Wenger and his players outside Selhurst Park after loss to Crystal Palace(クリスタル・パレスに敗れた後、激怒したアーセナルファンはアーセン・ヴェンゲルと選手たちをセルハースト・パークの外で罵った:デイリー・ミラー)」

プレミアリーグ32節、セルハースト・パーク、クリスタル・パレス3-0アーセナル。今朝のショッキングな敗戦と、アーセナルの未来について海外メディアがどう論じているのかが気になって、チェックしてみました。「チャンピオンズリーグ出場権を獲得するのは非常に難しくなった」「1100以上の試合で指揮を執ってきたが、このような敗戦には慣れていない。失望している」というヴェンゲル監督の談話を報じたのは「ESPN」と「デイリー・ミラー」。アーセナルの指揮官は、プレミアリーグ4位のマンチェスター・シティに勝ち点7差をつけられた現状を悲観するとともに「私の将来について話す気分ではない。今は不都合だろう」とコメント。自らの去就については、今は話すべきではないとしています。

さらに「デイリー・ミラー」は、ガナーズの不甲斐ない戦い方にサポーターが激怒したとも伝えています。“We want Wenger out”"You're not fit to wear the shirt" と監督退任を促すチャントが終盤のアウェイスタンドを支配。一部の過激なサポーターがスタジアムの外で指揮官と選手を待ち構えていたため、「アウェイのドレッシングルームからチームのバスまで直通のルートを通さなければならなくなった」。ジェイミー・キャラガーのコメントを紹介した「メトロ」の見出しは扇情的ですが、グーナーについて語る彼の言葉は冷静です。

「みんないつもアーセン・ヴェンゲルについて話している。サポーターが分裂しているとは思わない。彼らの多くが変化を望んでいるのではないかな。選手たちも変わりたいと思っているようにみえる」(ジェイミー・キャラガー)

多くの評論家や記者が、アーセナルはこの敗戦によってプレミアリーグ4位キープが厳しくなり、変化を求める(あるいはそう考えざるをえない)サポーターが増えたと捉えているようです。「アンドロス・タウンゼントとクリスタル・パレスがアーセナルのTOP4の希望を粉砕した(ガーディアン)」「タウンゼント、キャバイェ、ミリボイェヴィッチのゴールは、アーセナルに4位からの撤退をもたらした。ヴェンゲル統治の21年で初めてのことだ(BBC)」。普段はタブロイド紙のようにむやみに煽らない高級紙や「BBC」も、ガナーズの行く末について明快にいい切っています。

私がいちばん興味深かったのは、「BBC」が伝えたサム・アラダイスのコメントです。ボールポゼッションは28%ながら、シュート数では17対11とガナーズを凌駕したプレミアリーグ17位チームの指揮官は、「タウンゼントとザハに最終ラインの裏のスペースを狙わせた」と明言。ベジェリンとモンレアルがウイングのようにプレイするため、その背後を突いたザハとタウンゼントがベンテケと一緒に中に斬り込めば、ムスタフィとガブリエウを危機に陥れることができるとのこと。戦術徹底度が高かったアラダイスと、綻びを明確に修正しなかったヴェンゲルの対決は、プレミアリーグ残留をめざす老獪な指揮官の目論み通りとなったわけです。

…厳しい敗戦の直後に、ヴェンゲル退任論についての是非を語るのはやめておきましょう。今、いえるポジティブなことは、彼らのプレミアリーグは8試合残っており、まだ何も結果は出ていないということです。ただし、私はこうも思います。優勝監督が2年連続で期中に不振の責任を取らされているなかで、直近のプレミアリーグ8戦で2勝1分5敗と崩れた監督が解任されても何の不思議もない。昨季プレミアリーグで最後まで4位を争い敗れたファン・ハール監督が、FAカップを制覇してもクラブに残れなかったことを思えば、4位を外した監督が退任を迫られても何の不思議もない、と。最後に、「BBC」が掲載したクリス・サットンのコメントを紹介しましょう。

「その昔、アーセン・ヴェンゲルはインヴィンシブルズを指揮していたが、彼は今もインヴィンシブルズを指揮している。彼は去るべきだ。選手たちは聞く耳を持っていないだろう」「アーセナルの最大の問題は、ヴェンゲルの将来について決めるのは彼自身だということ。それはオーナーがするべきだ」

ヴェンゲルさんを応援し続けてきた者としては胸が痛む言葉ですが、その時が確実に近づいていることを認めなければならないのでしょう。「元祖SAS」の辛辣な意見を目にして、あらためて思いました。アーセナルにとって重要なのは、ヴェンゲル監督が辞めるべきかどうかよりも、「いつ、誰に後を託すのか」であり、今季プレミアリーグにおいて彼らが絶対に犯してはならない失敗は「ヴェンゲル退任とした際に、理想の後任を呼べないこと」だ、と。


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好きなロンドンか、確実なタイトル獲得か…どうする、アレクシス・サンチェス!

アーセナルの現在のポジションが「チャンピオンズリーグ出場権は当確のプレミアリーグ2位」だったら、ヴェンゲル監督の去就も、アレクシス・サンチェスやエジルの契約延長話も、これほど騒がれなかったのではないでしょうか。バイエルン・ミュンヘンに惨敗したチャンピオンズリーグはショッキングではありましたが、2月頭のチェルシー戦に勝ってプレミアリーグ優勝の望みをつないでいれば、サポーターは敗戦の記憶を即座に払拭して前を向けたのではないかと思います。タイトルどころか、今まで守り続けてきた4位以内確保が危うくなっているなか、イギリスメディアは連日のように3人の去就に関する憶測記事を展開。ヴェンゲル監督は2年の新契約を結ぶのではないかといわれており、ボスに心酔しているエジルは残留濃厚、アレクシス・サンチェスだけが移籍ゴシップの格好のネタにされています。

「スカイスポーツ」が掲載した「Alexis Sanchez opens up about future and fuels Chelsea talk(アレクシス・サンチェスが未来について明らかにし、チェルシー移籍話を燃え上がらせる)」という記事を読んでも、ご本人の言葉にロンドンのライバルの名前は出てきておりません。「ロンドンに満足しており、契約を全うしたい。あの街には留まりたいけど、勝つための要素、勝者のメンタリティを持つクラブにいたいんだ。28歳だから、この先は何年もある。自分自身を見つめたい」というコメントをがんばって意訳したとしても、「アーセナル残留が本線ではあるものの、クラブが本気でビッグタイトルを獲りにいく姿勢を見せなければ考え直したい」とするのが精一杯です。「ロンドンにいたい+勝てるチームでプレイしたい=チェルシー」という数式はさすがに乱暴でしょう。

アレクシスについて聞かれたヴェンゲル監督は、「彼らが母国でインタビューを受ける際は、注意しなければならない。翻訳はいつも正しいとは限らないからね。幸いなことにロンドンにはクラブがひとつしかないので、彼は満足だろう。タイトルを欲しがっているだけだろう。みんなそうだけどね」と、ジョークを交えながらチェルシーの噂を一蹴しました。アレクシス・サンチェスもエジルもアーセナルに残留したいと考えており、オフシーズンになったらクラブは彼らと新契約を結ぶというのがボスの主張。「最後の2~3ヵ月はシーズンに集中するもの。しばらくはのんびりしていてほしい」「エジルはアゼルバイジャン戦で20分プレイしたけど、今週はハードワークしているよ」。プレミアリーグで20年、同じような質問を受けてきたヴェンゲル監督は、いつもどおり泰然と受け流しています。

1月以降目立ち始めたピッチでの苛立ちや、ベンチでの振る舞いを見て、アレクシス・サンチェスはノースロンドンを離れることを考え始めているのではないかと思っていたのですが、このたびのインタビューからは、ロンドンでプレイしたいという意志のほうを強く感じました。どうしてもタイトルを手に入れたいなら、バイエルン・ミュンヘンやユヴェントスに移籍したほうが確実でしょう。ただし、ドイツやイタリアには、どこが優勝するかわからないスリリングな展開は望めません。どうする、アレクシス・サンチェス!その答えは、今季のアーセナルの着地によって変わるのかもしれません。ヴェンゲル監督が恒例の追い込みを見せてチャンピオンズリーグ出場権を獲得し、自らのレコードを塗り替える7度めのFAカップ制覇を果たせば、全員新契約締結というハッピーエンドにたどり着くのではないかと思います。もし、来季の舞台がヨーロッパリーグとなったら…。アレクシス・サンチェスはもちろん、メスト・エジルも大陸に活躍の場を求める可能性が高まります。まずは、週末のマンチェスター・シティ戦を勝ちきって、自力で4位に滑り込めるポジションに近づかなければなりません。

しかしまあ、「スカイスポーツ」もまた、「ゴシップ大好きイギリスメディア」ですね。データ分析やプレミアリーグのプレビュー記事が充実しているこのメディアは、「ザ・サン」「デイリー・メール」とは一線を画していると位置づけているのですが、アレクシス・サンチェスのチェルシー行きの噂、それを打ち消すヴェンゲル監督のコメント、指揮官自身の去就の記事を立て続けに3連発です。全部読んでしまった私は、完全に中毒患者ですが…。


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メスト・エジルの言葉に、アーセン・ヴェンゲルが築いたカルチャーの素晴らしさを想う。

スポーツにおいて、「たら・れば」は「考えても意味のないこと」のようにいわれがちですが、私は、無数の「たら・れば」を愉しむのもファンの醍醐味ではないかと思うのです。「あの試合で、ラシュフォードを止められていれば…」。昨季のプレミアリーグでは、多くのグーナーが2月末からの1週間を悔やんだのではないでしょうか。2016年2月14日、ウェルベックの劇的な決勝ゴールでレスターとの直接対決を制したアーセナルは、勝ち点3差と首位に肉薄したのですが、マンチェスター・ユナイテッド、スウォンジー、ノースロンドンダービーと続いた3つのゲームで1分2敗と崩れ、同じ期間に2勝したレスターに引き離されてしまいました。あの時期、トッテナムと一緒にプレミアリーグ首位にしっかりプレッシャーをかけられてい「れば」、カウンターを警戒されて苦しそうに戦っていたラニエリ監督のチームに、1-0で4連勝という快進撃を許さなかったかもしれません。

私がアーセナルについて夢想する最大の「たら・れば」は、「一昨年のカソルラと昨年のエジル、そして現在のアレクシス・サンチェスが同時にいれば」です。2014-15シーズンに、チームの軸として37試合7ゴールという数字を残していたカソルラが中盤を仕切り、昨季プレミアリーグで19アシストのエジルが前線の選手を操り、シーズン20ゴールに届きそうなアレクシス・サンチェスがゴール前をかき回す…すべてがかみ合えばバイエルン・ミュンヘンにも勝つチームが、プレミアリーグを制しても何の不思議もありません。今季、4位を死守してアレクシス・サンチェスとの契約を延長に持ち込み、ヴェンゲル監督が最後となるかもしれない1年を好調な3人と過ごせたら、アーセナルがどこまでいくのかを観てみたいという気持ちは消えません。裏を返せば、チェルシーとリヴァプールが崩れた2015-16シーズンも、マンチェスター勢が新チームの熟成に時間がかかった今季も、継続性と層の厚さを両方備えていたアーセナルにとってはチャンスだったと思います。カソルラの早期離脱と、エジルをはじめとする主力の年明けからの不振が、とにかく残念です。

さて、契約延長といえば、メスト・エジルがすぐに決めると明言しています。イギリスメディア「スカイスポーツ」が、「Mesut Ozil to hold talks with Arsenal over new contract decision 'soon'(メスト・エジルは、アーセナルとの新しい契約を決めるべく”すぐに”交渉を行う)」と題した記事を掲載。ドイツ紙「ディ・ヴェルト」に応じたプレーメイカーのインタビューを紹介しているのですが、これがいちいち泣かせます。ヴェンゲル監督の去就については、

「アーセン・ヴェンゲルが、僕に直接話す前にジャーナリストにいうと思う?彼はそんな人間じゃないとわかってるよ」

…部下にこんなことをいわれてみたい、とうらやましがる上司が多いのではないでしょうか。最近のヴェンゲル監督の去就を巡る報道に動揺している選手もいるのかもしれませんが、エジルにはボスに対する揺るぎない信頼があります。2018年までロンドンでの契約が残っており、快適に過ごしていると語るドイツ代表MFは、すぐにでも交渉を始めて今後について決めるといっています。今季プレミアリーグでは、22試合5ゴール4アシストと満足な結果を残せていないものの、エジルはアーセナルにおける未来への希望を失っていません。

「僕の夢はチャンピオンズリーグで勝つことだけど、アーセナルでできないとなぜいえる?もちろん、今は難しい時間を過ごしているのは確かで、6位というポジションには満足していない。でも、すぐに追いつけると信じてる。どうなるか見てみよう」

彼の言葉に触れると、アーセン・ヴェンゲルとメスト・エジルの美しい旅を、もう1年だけでも追いかけたいという気分にさせられます。グーナーのみなさんは、幸せなのではないでしょうか。最近は、プレミアリーグを制覇したクラブがことごとく次のシーズンで崩れ、メディアに監督と選手の確執を煽られていますが、苦境に追い込まれてもアーセナルにはそんな空気は感じられません。大物選手に法外な移籍金を払って話題になることもなく、不振の選手を1年も経たないうちに放り出すようなドライなジャッジもなく、自らのポリシーを守りながら常時プレミアリーグの優勝候補でい続けるからこそ、選手はクラブを愛し、みなさんもまたガナーズを愛しているのではないかと思います。

私が長年応援しているマンチェスター・ユナイテッドは、サー・アレックス・ファーガソンという稀有なマネージャーの哲学の下、ヴェンゲル監督とテイストこそ違えど一貫性のあるクラブ運営で強者であり続けたところまでは同じです。ところが、ボスが勇退した後は、それまで築いてきたスタイルやプライドをずいぶん捨ててしまいました。納得しているかといわれれば、仕方がないとしか返せません。そうしないと勝てなくなってしまったのがわかるからです。今季は、われわれのほうが上で終わるかもしれません。しかしそれでも、アーセナルが今のスタイルを貫く限りは、リスペクトの気持ちが目減りすることはありません。クロップ監督の華やかなサッカーや、コンテ監督が持ち込んだ新しい戦術に胸をときめかせつつ、それらとは別な次元で、ノースロンドンに築かれたカルチャーに心を奪われます。この素晴らしいクラブが、負傷者に苦しむことなくプレミアリーグを戦えたら…。エジル、アレクシス・サンチェス、カソルラがシーズンを通じて本領を発揮すれば…。


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プレミアリーグがとりわけ好きなのは間違いありませんが、セリエA、ブンデスリーガ、リーガエスパニョーラはもちろん、Jリーグ、なでしこリーグ、高校サッカーまで、サッカーなら何でも観ます。今年、特に活躍を期待している選手はウェイン・ルーニー、ダヴィド・デ・ヘア、大前元紀、香川真司、吉田麻也、本田圭祐、楢本光、岩渕真奈、田中陽子です。

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