ラムジーは?エジルは?…何を聞かれてもブレないエメリ監督に半分安心、半分モヤモヤ…。

「何かが起こる可能性はあるだろう。ラムジーは新しい契約に合意できるのではないか」というアーセン・ヴェンゲルの発言も、「僕にとっては、彼こそが将来のキャプテンだ。偉大なプレーヤーで、いつまでもクラブに引き留めておきたくなる」と絶賛したウィルシャーの言葉も、今のウナイ・エメリ監督にとってはノイズなのでしょう。「スカイスポーツ」が、試合前会見におけるアーセナルのマネージャーのコメントを紹介。「The future is tomorrow, no more(未来は明日だ。それ以上はない)」。マンデーナイトのレスター戦で、公式戦7連勝&プレミアリーグ10連勝をめざすスペイン人指揮官は、チームに特別な選手はいないことと、目の前のゲームに集中することを強調しました。

注目されているラムジーの去就について問われると、「1月はとても遠い。まずは月曜日だ。すべての選手がいいメンタリティと準備をもってプレイし、ともに勝つことを願っている」。1-5で圧勝したフラム戦で67分から出場し、1ゴール1アシストを決めたMF自身に対しては、「他のプレーヤーと同様に、彼のパフォーマンスを求めている。ベンチスタートで25分プレイした最後の試合と同じようにね。最初の11人でもベンチでも、チームを支えることに集中してほしい」と、他の選手と変わらず期待していることを強調しています。

最近、ヴェンゲルさんがラムジーとエジルについて語ったために、答えにくい質問を振られているエメリ監督。エジルの代表引退でドイツの中盤が苦しくなるだろうと語った前任者のコメントに意見を求められると、「大きなモチベーションで改善を続け、持てるクオリティでチームを助けてほしい」と、「みんなおんなじ」を繰り返していました。今のところは立て板に水のごとく、基本トークで打ち返していらっしゃいますが、英語を流暢に話せるようになった暁には、「誰も彼も素晴らしい選手だ!」とスルーしまくるペップの天然トークや、「彼は月に置いたリンゴにもパスを通せる」的なラニエリ流ジョークでプレスルームに話題を振りまいていただきたいものです。フラム戦のゴールラッシュにテンションが上がり、「we have our Arsenal back(われらのアーセナルが帰ってきた!)」と盛り上がるグーナーについて、「諸手を挙げて同意はできない。日々、改善を重ねていく必要がある。勝者のメンタリティを得たといえるわけじゃない」では、記者のみなさんも見出しに困るでしょう。

さて、ラムジーです。「クラブとはうまくいっており、一時は合意に至っていたけど、今は事情が変わってしまった」とコメントした8番は、1月の移籍を否定しました。「ただプレーし続けなくてはならない。アーセナルのために今季もベストを尽くす」と力強く語っているのを見ると、エメリ監督の要求に全力で応える姿勢に問題はないようです。終盤になっても上下動を繰り返せる走力と、難易度の高いシーンほどなぜか決まる不思議な得点力は、えがたいスペシャリティなのではないかと思います。エメリさんは是々非々の人のように見受けられるので、年末まで素晴らしいパフォーマンスをキープできれば、「逆転勝訴」で新契約締結の可能性は充分にあるのではないでしょうか。

スコールズやファーディナンドなど声が大きいOBがチームや選手を厳しくディスるのが日常茶飯事で、ぼやきや文句が増えた監督がネガティブトークを炸裂させるチームを応援している者としては、呑気なOB&マジメなボス&健気なラムジーの3点セットに思わず頬が緩みます。レスター戦では、10試合連続2ゴール以上の攻撃陣による鮮やかなゴールショーを期待しています。試合後の会見では、「木曜日のスポルティングCP戦に集中したい。選手全員に、高いモチベーションとクオリティでチームを助けてくれることを期待している」というそつのないコメントをいただけそうですが、果たして…⁉


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現地メディアが徹底分析!エメリ改革がアーセナルにもたらした3つの変化。

9試合で得点26、失点は8。プレミアリーグで6連勝、ヨーロッパリーグとカラバオカップを合わせると公式戦9連勝。ウナイ・エメリ監督率いるアーセナルが、予想外の快進撃を見せています。好調のチームに反応したのは、「テレグラフ」。「What exactly has changed at Arsenal under Unai Emery?(エメリ監督の下で、アーセナルはどこが変わった?)」と題された記事で、ヴェンゲル時代と現在のチームを比較し、エメリ改革によってもたらされたポジティブな要素を紹介しています。3大変化を挙げるなら、「柔軟かつ緻密な戦術」「トレーニングの強度UP」「競争意識の向上」でしょう。

元スペイン代表FWのホアキンが「ポップコーンが足りなくなるほどビデオを見せられた。彼はフットボールに取りつかれている。病気だね」と語ったほどの戦術オタ…いや、戦術家にとっては、相手によってフレキシブルに戦い方を変更するのは当たり前。「テレグラフ」は、ヴェンゲル監督がELで戦ったエステルムンドについて驚くほど知らなかったのに対して、エメリ監督はカラバフ戦でも徹底的に相手を研究すると指摘しています。3バック、4-2-3-1、2トップ…ベースのシステムは4-3-3ですが、戦況によってめまぐるしく布陣を変えるのがエメリスタイル。口が悪いイギリスメディアは「ヴェンゲルが10年かけてやったことを、エメリはフラム戦とカラバフ戦だけでやってのけた」と表現しています。対応力が高いモンレアル、ルーカス・トレイラや、中も外もこなせるウェルベック、オーバメヤンの存在は、新監督がめざすフットボールを完成させるために重要なキーとなりそうです。

トレーニングの強度が上がった恩恵を最も受けているのは、アレックス・イオビです。「自分の思い通りにうまくいかなくても、ボスは批判せず、試し続けるといってくれている」。プレミアリーグで見せるイオビのアグレッシブなサイドアタックに、歓喜しつつびっくりしているグーナーは多いのではないでしょうか。「新しいトレーニングを楽しんでいるのは、自分だけではない」。イオビの言葉を紹介した記事は、著しい成長を遂げているスミス=ロウと、クロスが改善されて昨季プレミアリーグの3アシストを既に決めているエクター・ベジェリンの名前を挙げています。「彼はいつも僕らと話している。とにかくミーティングが多いんだ(スミス=ロウ)」。2-0で勝ったワトフォード戦の後、チーム全体の動き方を説明するためにヒートマップを作成したエメリ監督の指導法は、自由放任を旨としていたヴェンゲル監督とは正反対です。

3日前に先発メンバーがわかっていたヴェンゲル時代の末期は、エジルやアレクシス・サンチェスにはレギュラーの座が約束されており、AチームとBチームが明確に分かれてしまっていました。ジルーやウォルコットがクラブを離れた最大の理由は、Bチームであることを意識させられたことによるモチベーションの低下だと思われます。エメリ監督のメンバー発表は試合当日で、エジルやオーバメヤンといえども、きっちり仕上がっていなければベンチに置かれます。ベルント・レノとルーカス・トレイラは即戦力採用でしたが、彼らがプレミアリーグで先発するまでに相当時間がかかりました。シーズン前はエメリのキーマンと目され、7節までは全試合スタメンだったラムジーも、フラム戦でピッチに入ったのは67分でした。競争意識が高まれば、若手のモチベーションが上がります。イオビ、ホールディング、グエンドゥジ、スミス=ロウに加えて、負傷離脱中のメートランド=ナイルズもブレイクが期待できるのではないでしょうか。

「デイリー・メール」が、昨日のトレーニングをレポートしています。U-23チームの監督に就任したフレディ・リュングベリがファーストチームをサポート。自信をもってプレイできているラカゼットは、とてもいい表情をしています。9連勝中のすべての試合で2ゴール以上をゲットできている理由のひとつは、ラカゼット、オーバメヤン、エジル、ミキ、イオビらが速攻を狙う意識を高め、連携のクオリティが向上しているからでしょう。このチームはさらに強くなれるのか、プレミアリーグの上位に勝てるレベルに早期に達するのか。11節のリヴァプール戦が、この秋最初に迎える大きなハードルです。


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怒涛の8連勝!データでわかったアーセナルの課題&ルーカス・トレイラの素晴らしさ!

衝撃の連敗スタート、予想外(?)の8連勝!ウナイ・エメリ監督率いる新生アーセナルが、波に乗っています。8連勝中はすべて2ゴール以上をゲットしており、多彩なアタックによって12人がゴールをゲット。ラカゼット、オーバメヤン、エジル、ウェルベックが全員3ゴールずつ。ノーゴールのラムジーが持ち味を発揮できるようになれば、プレミアリーグ5位に浮上したチームが歓喜するシーンはさらに増えるのではないかと思います。

ゴールに関する記録を見ていて興味深いのは、ルーカス・トレイラの存在です。プレミアリーグ7試合で先発出場は2回のみ、カラバオカップも75分からの登場だったにもかかわらず、公式戦24ゴールのうち15ゴール、プレミアリーグ14ゴールのうち9ゴールまでが彼がいる時間帯に決まっています。ウルグアイ代表の新戦力を欠くことが多い前半は8ゴールで、彼のパスが前線に届くようになる後半は16ゴール。マイケル・キャリックやフェルナンジーニョの役割が果たせる22歳は、そろそろレギュラーに定着するのではないでしょうか。

プレミアリーグ公式サイトや「Whoscored」で公表されているスタッツをチェックすると、エメリ監督のサッカーの傾向が見えてきます。ポゼッション55.4%はマン・シティ、チェルシー、トッテナムに続く4位ながら、シュート数88本は10位。ファイナルサードでプレイする時間が26%で9位に留まっているのが、フィニッシュが少ない理由でしょう。クロス116本とロングボール417本は、いずれも16位。ウイングにいるオーバメヤンとエジルは、中に入ってプレイするのが好きな選手で、サイドを崩しにいくアタックが少ないのも今後の検討課題となりそうです。

シュートの総数は多いとはいえないチームは、ミドルシュートが占める割合が40%とTOP6では最多で、オンターゲット39本は3強に次ぐ4位。マルコス・アロンソと並ぶ14本しか放っていないオーバメヤンは、枠内に5本を飛ばしています。彼とラカゼットにいい形で打たせるべく、サイドを崩す形を増やせれば、アーセナルは優勝争いに…いや、景気がいい攻撃ばかりに目が向いてしまい、守備について触れるのを忘れておりました。

失点9はウルヴスやクリスタル・パレスよりも多く、GKのセーブ数31はハマーズ、バーンリー、フラムしか下にいないワースト4。ルーカス・トレイラびいきの私としては、「プレミアリーグの9失点中7点、公式戦12失点中10点が彼がいないときに喰らったもの」という事実を添えさせていただきたいと思います。プレミアリーグにおける1試合あたりの被シュート数13.7は、TOP6では最多で全体の7位。ファール12.7回は、ブライトンとニューカッスルに次ぐ3位です。中盤の守備の整備は、エメリ監督の最優先課題。これらの数字が最も少ないマンチェスター・シティと2位チェルシーの水準まで下げるのが、優勝争いに食い込むためにクリアしておきたい条件のひとつとなります。

1月にゲットしたオーバメヤンと、夏に獲得したレノ&ルーカス・トレイラは、ミスリンタートさんの大手柄。期待できる新戦力を得たエメリ監督は、短期間で魅力的なチームを創りました。さらに守備力を高められれば、プレミアリーグとヨーロッパリーグという2つのルートから、3年ぶりとなるチャンピオンズリーグのチケットをめざせます。どちらの道も、マウリツィオ・サッリという目の上のたんこぶ的な存在が気になりますが…。ライバルをどうやって倒すかは、当たったときに考えましょう。新しいアーセナル、楽しみですね!


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そういわずに残ってほしい…アーロン・ラムジー、アーセナルとの契約延長交渉決裂⁉

選手の契約延長の話を取り上げているとキリがないので、気になる話があっても涙を呑んでスルーするのが常なのですが、「BBC」がトップで報じているアーロン・ラムジーのニュースを無視することはできませんでした。記事によると、契約延長をオファーしていたアーセナルが撤退を決断。チーム最長の11年めを迎えた27歳のMFは、2019年の夏にフリーエージェントになる見通しです。公式戦336試合58ゴール、プレミアリーグ240試合36ゴール。ラムジーのサラリーは週給11万ポンドと報じられておりましたが、ぎりぎりまでサインを引っ張って30万ポンドを勝ち取ったメスト・エジルと同等の待遇を求めていたともいわれています。ボックス・トゥ・ボックスという言葉がふさわしい運動量豊富なMFは、このままクラブを去ってしまうのでしょうか。どちらかがオフィシャルにコメントした瞬間に、エミレーツで過ごした長い季節の終わりが確定します。

故郷のカーディフで、クラブ最年少のプレーヤーとして2006年にトップチーム昇格を果たしたウェールズのMFは、2008年の夏に17歳でアーセナルに入団。初年度からプレミアリーグ9試合に出場し、FIFA選出の期待の若手に名を連ねました。2010年2月のストーク戦で、ショークロスのハードなタックルを受けなければ、もっと早くトップクラスの評価を得ていたでしょう。腓骨と脛骨を骨折したラムジーは、9ヵ月に及ぶ長期離脱を余儀なくされ、2010-11シーズンのプレミアリーグ出場は7試合に留まっています。2011-12シーズンにレギュラー定着すると、2013-14シーズンにはリーグ戦10ゴールを記録。以来、ヴェンゲル監督のチームになくてはならない存在でした。

彼の去就について書きたくなるのは、サポーターの評価が大きく分かれる選手だからかもしれません。ラムジー絶賛派が主張するのは、豊富な運動量、タイミングのいい攻め上がりと美しいゴールシーン、2013年と2017年に決勝ゴールをゲットしたFAカップキラーぶりでしょう。一方、懐疑派が指摘するのは、持ち場を離れることが多いためにCBに負担がかかること、イージーなシュートを外すシーンが多いことでしょうか。両者の議論は、100年経っても決着しそうにありませんが、私はラムジーが大好きです。理由はシンプルで、「同じようなタイプがいないから」。彼のゴールに、何度テンションが上がったことか。ハル・シティを下した2013年のFAカップ決勝の延長戦で、ジルーのヒールパスをニアに決めた一撃は、今でも私のベストショットです。

イヴァン・ガジディスの後を追ってミランに行くという噂があり、マンチェスター・ユナイテッドやユヴェントスが狙っているという話も伝わってきておりますが、チームを離れる理由がサラリーなら、ガナーズが出せる最高額を受け入れてチームに残るのがベストチョイスなのではないでしょうか。10年いるクラブのサポーターでも賛否が分かれるのは、ストロングポイントが明確ではないプレイぶりに由来するのだと思われます。指揮官から熱烈に請われるか、チーム戦術にぴったりはまるか、「ラムジーでなければ務まらない」といわれるようなフィット感がなければ、守備に長けた選手やセンスあふれるパサーの控えになってしまう可能性は低くないでしょう。

最強のWプレーメイカーとギュンドアンがいるマン・シティは断固反対。リンガードとまるかぶりしそうなマンチェスター・ユナイテッドも懸念たっぷり。リヴァプールも、元同僚のチェンバレンやミルナー、ワイナルドゥムなどライバルが強力です。エンゴロ・カンテと勝負するのも厳しそうで、残るはスパーズ…⁉いやいや。プレミアリーグのTOP6は、レギュラー争いがし烈になりそうで、確実に出場機会を得たいなら国外ということになります。「それなら納得、がんばれラムジー!」といえるのは、他国の名門でプレイするのが夢だったといわれたときだけです。アーロン・ラムジーは、どんなキャリアを描いているのでしょうか。限りなく退団に傾いているのは確かのようですが、もうしばらく逆転勝訴に期待しつつ、彼らしいプレイを堪能したいと思います。


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間違えなかったアーセナル。イヴァン・ガジディスCEO退任に際して思うこと。

アーセナルのイヴァン・ガジディスCEOが、10月末に退任してACミランに加わると発表されました。以前から噂になっていた引き抜きについて、「Behind the scenes at Arsenal: Why is chief exec Ivan Gazidis to leave the Emirates for AC Milan?(アーセナルの舞台裏:イヴァン・ガジディスCEOは、なぜエミレーツを離れてACミランに向かうのか?)」と題した記事を掲載した「ESPN」は、イタリアのクラブにおけるミッションがよりチャレンジャブルだったためと主張しております。

実際のところはわかりませんが、「ヴェンゲルを立ち去らせて最後に残ったガジディスが、今になって移籍を選択したという事実は皮肉なものだ」という見方は、いささか穿ちすぎなのではないかと思います。デヴィッド・ギルの退任決定の後にサー・アレックス・ファーガソンが勇退を発表し、混乱の時を過ごしたマンチェスター・ユナイテッドサポーターからすれば、経営の責任者が新体制の構築と安定化に尽力してから後任に委ねるという流れは適切に映ります。将棋をやる方は、歩と角を打つ順番を間違えると、とんでもないことになるのをご存じでしょう。2013年の夏のマン・ユナイテッドを振り返り、今回のアーセナルと比較してみたいと思います。

2012-13シーズン、赤い悪魔が最後のプレミアリーグ制覇。サー・アレックス・ファーガソンは、このときのチームが急速に衰えるのをわかっていたでしょう。ファーディナンド、エヴラ、ヴィディッチ、フレッチャー、ギグスは既にピークを過ぎており、スコールズはこのシーズン限りで引退。長期政権後のクラブに強さと伝統を継承させるなら、選手の目利きができていた前監督によるサポート、経営ボード自体の人材強化、一流のスカウトのアサイン、クラブを説得できる実績と迫力がある新監督の招聘という4つの打ち手がありました。このタイミングでジョゼ・モウリーニョを呼べれば、その後の5シーズンで1~2回は優勝できていたかもしれません。輝かしい実績を誇示してワールドクラスを引き入れ、ハードマネジメントでモチベートするのが得意な「スペシャル・ワン」は、衰えた選手に見切りをつけて早期にチームを創り直すなら、うってつけのキャラクターだったと思います。

しかし、実際に就任したのはエヴァートンを率いていたデヴィッド・モイーズでした。ビッグクラブを率いた経験がない監督ゆえに、ワールドクラスを補強するプランはなく、ギル氏を失ったばかりのフロントが主導した移籍交渉はことごとく空振りに終わりました。唯一の即戦力は、マルアン・フェライニ。当時のプレミアリーグを知らないグーナーのみなさんは、そうですね…ヴェンゲルさんの後釜にバーンリーのショーン・ダイクさんあたりが選ばれて、前任のチームの主力だったからという理由でグズムンドソンだけ連れて来られたと想像してみてください。さすがに、しんどいでしょう⁉ 

主力が衰えていたマン・ユナイテッドは、先に飛車や角を打ち込まなければならなかったのです。前述の4つの策が講じられることはなく、経営陣は手なりで、スコットランド人監督と心中するしかありませんでした。古株の選手を仕切れずに揉めてしまった指揮官が迷走の末に解任となり、ファン・ハール監督は若手を抜擢して「と金」をいくつか作りましたが、FAカップ制覇が精一杯。遅れてやってきたモウリーニョさんのサッカーは、以前と比べると相対的にアドバンテージを失っており、ワールドクラスを獲るだけでは追いつけない状況が出来上がっていました。現在のプレミアリーグをリードするのは、ペップ・グアルディオラやユルゲン・クロップ、マウリツィオ・サッリがタクトを揮う「強力なウイングを擁して前線からプレスをかけ、サイドアタックとショートカウンターを織り交ぜた機動力の高いフットボール」です。

さて、アーセナルです。ヴェンゲル監督は、2016-17シーズンにプレミアリーグ4位以内を外しており、昨季は「終わりの始まり」でした。ミスリンタート、サンレヒ、ヴェンカテシャムの3氏に要所をまかせ、経営ボードの刷新とスカウティング強化から着手したのは大正解。戦術家として定評があり、パリでカバーニやネイマールをマネジメントした経験もあるウナイ・エメリ監督という人選も、納得感があります。新体制が無事に船出を済ませたこのタイミングでのガジディス退任は、出るほうも残るほうもオッケーでしょう。ノースロンドンは、5年前のマンチェスターとは違う妥当な順番で駒を進めました。エメリ監督が角か銀か香車という問題は残りますが、これはどんなクラブでも失敗の可能性がある話であり、経営陣がしっかりしていれば長期的に沈むことにはならないでしょう。

近年のヴェンゲル監督のチームづくりに疑問を持っていた方のなかには、ELで戦っている現状をみて「もう1年早く退任だったらよかったのに」という向きもあるかもしれませんが、そのタイミングでは、ヴェンゲル頼みだったチーム運営手法をリニューアルするための人材と体制がなかったのでしょうね。クラブが苦しい時期に経営責任者として奮闘したガジディスさんの後ろ姿に、静かに拍手を送るとともに、エメリ監督によるヨーロッパリ…いや、プレミアリーグ制覇を祈念させていただきます。今季はペップ、レッズ、ブルーズのいずれかで決まりそうな雲行きですが。


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プレミアリーグがとりわけ好きなのは間違いありませんが、チャンピオンシップ、セリエA、ブンデスリーガ、リーガエスパニョーラ、チャンピオンズリーグ、ヨーロッパリーグはもちろん、Jリーグ、なでしこリーグ、高校サッカーまで何でも観ます。今季のプレミアリーグで、特に活躍を期待している選手は、ダヴィド・デ・ヘア、マーカス・ラシュフォード、メスト・エジル、モー・サラー、エリクセン、ムヒタリアン、岡崎慎司、吉田麻也です。

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