リヴァプールも本人もOKの可能性あり!? バルセロナがコウチーニョ獲得に1億ユーロでオファーと報道!

アザール、デル・アリ、デ・ヘア…。「プレミアリーグから誰がスペインに行くか」が語られるのは、この季節の恒例行事です。シャビ・アロンソ、セスク、ガレス・ベイル、モドリッチ、クリスティアーノ・ロナウド、スアレスなどがバルセロナやレアル・マドリードに抜かれ、完成度を高めていたクラブがスカッドの再編を余儀なくされるのを、われわれプレミアリーグファンは何度となく見てきました。今度こそ、デ・ヘアはマドリードに居を移すでしょう。移籍ゴシップの主役であるマンチェスター・ユナイテッドは、グリーズマンやマルコ・ロイスなどのアタッカー獲得話と同じぐらいのボリュームで新守護神の名前が取り沙汰されています。

さて、ラ・リーガへの移籍といえば、レッズの看板選手も話題になっています。スペインメディア「SPORT」が、バルセロナのトップターゲットと名指ししているのはフィリペ・コウチーニョ。2012-13シーズンにインテルから移籍して以来、プレミアリーグ136試合31ゴールのサイドアタッカーは、今季は10ゴールと初めて2ケタに乗せ、プレイヤーとしてのピークに差し掛かるタイミングです。有無をいわせぬ超絶ミドルシュートで劣勢のチームを救ってくれたことを忘れないサポーターたちにとっては、最も残ってほしい選手でしょう。私も、前線の3人とララナ、ヘンダーソンはアンタッチャブルだと思います。基本的には、ですが。チャンピオンズリーグ出場権に手が届きそうなチームは、クロップ監督のサッカーを高いレベルで体現できる選手を簡単に出すわけにはいきません。

ところがスペイン紙は、「既にバルセロナとリヴァプールは交渉を始めている」「レッズは移籍金次第で容認する方針」と伝えています。1月末にクラブとの新たな契約にサインし、「ここでタイトルを獲りたい」と語っていた24歳のアタッカーも、円満に話がまとまることを条件にバルサ移籍に前向きとのこと。コウチーニョの移籍金は9000万~1億ユーロ(約110~123億円)で、リヴァプールがOKする可能性があると報じています。なるほど。ここまで出してもらえるのであれば、コウチーニョを売ってストライカーを獲得するという選択肢も悪くなさそうです。イギリスメディア「Squawka」が、クロップ監督のスタイルにフィットしそうなストライカーを3人ピックアップしていたので、そちらの顔ぶれも合わせてチェックしてみましょう。

ひとりめは、前半戦の快進撃で「ドイツのレスターか!」と騒がれたライプツィヒから、リーグ戦30試合19ゴールのティモ・ヴェルナー。カウンターからの6ゴールは欧州主要リーグで最も多く、プレス、タックル、インターセプトもできる選手です。トリノのアンドレア・ベロッティは、セリエA32試合25ゴールと完全にブレイクした注目のストライカー。こちらはヘディングで欧州最多の10ゴールを叩き込んでおり、前線から相手を追いかけまわすことを厭わないのもクロップ好みです。バイアウト額が8400万ポンド(121億円)と高額なのがネックですが、コウチーニョとスタリッジを手離すと決断すれば払えない額ではないでしょう。最後のひとりは、今度こそ移籍するといわれているリヨンのアレクサンドル・ラカゼット。2014-15シーズンのリーグアン得点王で、3年連続20ゴール以上と実績では群を抜いています。アーセナルなどプレミアリーグのライバルたちと競合し、お値段が上がる可能性がありますが、彼を獲得できればコウチーニョの後釜はドリブラーでもいいかもしれません。

懸案のストライカーを獲得したうえで、ダニー・イングスとマルコヴィッチを使えるとすれば、プレミアリーグでアザールに次ぐドリブラーであるウィルフリード・ザハのような選手を補強してもおもしろいのではないかと思います。そもそものニュースが眉唾のような気もしつつ、欧州で戦うために点取り屋と選手層の厚さが必須のレッズとしては、100億円からのオファーならスルーしないほうが得策なのではないでしょうか。コウチーニョ本人にとっては、レッズに残ったほうが幸せなのではないかという気もしますが…。


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CL出場権をめざすリヴァプール最大の難関!セットピースの王者WBAに勝つための3つのポイント

プレミアリーグ33節は、チャンピオンズリーグ出場権を争う2つのクラブが正念場を迎えます。ヨーロッパリーグ準々決勝の合間に、よりによってチェルシーと戦わなければならないマンチェスター・ユナイテッドと、主力3人を欠きながらWBAが待つホーソンズに乗り込むリヴァプールです。前者は、アンデルレヒトに2点差以上で勝てるチャンスがありながらもドローに持ち込まれてしまったために、「プレミアリーグかヨーロッパリーグか」の二択を迫られた感があります。すなわち、首位とのゲームでメンバーを落とすや否や。マタがシーズンを終えてしまい、ルーニーが戦列を離れているなかで、モウリーニョ監督は中盤より前の布陣に頭を悩ませているでしょう。おそらくチェルシー戦は守備重視の「負けないメンバー」、勝利と無失点のいずれかが必要なアンデルレヒトとのホームゲームは「スピード重視で点が獲れるメンバー」でいくのではないでしょうか。得点力不足に悩む名将が、どう難局を切り抜けるかに注目です。

一方、上位対決を無敗で走り抜けたリヴァプールにとって、「主力不在」「アウェイ」「相手はセットピースからのゴール数TOP」と三重苦のWBA戦は最大の難関でしょう。クリスタル・パレス、ワトフォード、サウサンプトン、ウェストハム、ボロと下位との試合しか残っていないなかで、8位につけているピューリス監督のチームは最上位。プレミアリーグ27試合13ゴールとチームを牽引していたサディオ・マネ、パス本数リーグNo.1の主将ヘンダーソン、代えが効かないララナと3人の主力を欠くクロップ監督は、どんな戦い方を選ぶでしょうか。要注意はセットピースです。WBAがプレミアリーグで積み上げた39ゴールのうち、19ゴールまでをプレースキックから決めており、CKからの14発とともにリーグ最多です。片やレッズのCKからの失点は、TOP6で最多の6。サロモン・ロンドン、シャドリ、マット・フィリップスらの仕掛けにむやみに下がってCKを与えれば、ドーソンにヘッドを2発叩き込まれて完敗したアーセナルと同じ道を歩くことになりかねません。

前節のストーク戦で3-5-2という苦肉の策を講じたクロップ監督は、正しい選択ではなかったと認めたうえで、「南米との往復で疲れていたフィルミーノとコウチーニョの身体的な数値を取ったら、30分しか使えないことがわかったから」と語っていました。1週間の休みがあった今回は、彼らを頭から投入してくるでしょう。オーソドックスなサイド攻撃を仕掛けてくるWBA相手に、ミルナーとナサニエル・クラインの裏が空きやすくなる3バックはやめたほうがいいと思います。エムレ・ジャンとワイナルドゥムがロングフィードやサイドチェンジの供給源となるリヴァモアとフレッチャーをつぶし、ウイングとSBでサイドの選手を敵陣に押し込むことができれば、守備力で勝ってきたWBAにゴールを許す可能性は激減します。

…と、いろいろ思いを巡らせれば、日曜日の試合はクリスタル・パレスがアーセナルに3-0で勝ったゲームと同様に、弱者の戦術に強者がどう対応するかがポイントとなる見応えのある一戦となりそうで、今からワクワクします。ウインガーのように上がるベジェリンとモンレアルの裏のスペースが狙いどころとみたサム・アラダイスは、ベンテケにロングボールを当ててサイドのタウンゼントとザハに展開する戦い方で、ガナーズに完勝しました。「リヴァプールに対するホーム無敗の記録を続けたい」と語るピューリス監督は、奇をてらった戦術は持ち込まないと思われますが、アラダイス監督と同じく攻めどころを明確にしてくるでしょう。おそらく、ターゲットは本職のSBではないミルナー。マット・フィリップスにボールを集め、レッズの左サイドを執拗に狙ってくるのではないでしょうか。

リヴァプールが勝つためのポイントは、「できるだけ前で奪う」「パスの出どころを抑える」「ラインを下げ過ぎない」こと。今季プレミアリーグの前半戦を席巻した「走るレッズ」を続けられれば、ピューリス監督に白旗を揚げさせることができるのではないかと思います。キックオフは明日のランチタイム、日本時間では21時30分。普段両チームの試合を観ない方にも、おすすめしたくなる一戦です。お時間があれば、ぜひ。おもしろいですよ!


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果たして4位に残れるのか?上位に無敗のリヴァプールの「残り9試合」を大胆予想!

インターナショナルマッチウイークに入ると、プレミアリーグファンといえどもフットボール以外のことに目がいきがち。しばしの間、新聞やWebサイトに用がなくなった人を引きつけようと、イギリスメディアはあの手この手で煽っています。この時期の定番コンテンツといえば、ランキング企画、移籍関連ゴシップ、そして予想モノ。「得点王は誰だ?」「降格クラブはどこだ?」「プレミアリーグのTOP4に残るのは?」といった具合です。今季、特徴的なのは、アーセナルとヴェンゲル監督に関する話題が盛り上がっていることです。「ヴェンゲル監督は続投か?退任か?」「アーセナルは1996-97シーズン以来キープしてきたTOP4から外れるのか?」が2大テーマ。これはこれで興味が湧くのですが、私には同じぐらい前のめりになるテーマがあります。「リヴァプールは、TOP4フィニッシュできるのか?」。クロップ監督のチームには、ロマンと悲劇性が同居しているように思えるからです。たとえばそれは、こんなお話です。

「プレミアリーグの上位対決で6勝5分と無敗、つまりリーグ最強レベルといっていいチームが4位にも入れないかもしれない状況」「入団した時点で、強豪国のレギュラーと呼べる選手がひとりもいない”雑草集団”がこんなに強くなったという明るいサンプル」「ひたすら走りまくるゲーゲンプレッシングは、タイトなスケジュールのプレミアリーグで成功するのかという議論」。あらためて、エッジが立ったリヴァプールというチームについて、基本情報を整理してみましょう。

1970~80年代に欧州最強だった古豪。本拠地アンフィールドは世界が注目する極上のスタジアム。2004-05シーズンにベニテス監督の下でチャンピオンズリーグを制しながら、プレミアリーグ創設以降は優勝なし。マイケル・オーウェン、マスチェラーノ、シャビ・アロンソ、フェルナンド・トーレスなど欧州屈指の選手をスペインや国内ライバルに抜かれ、2000年代後半から低迷期に突入。SAS(スアレス・アンド・スタリッジ)が52ゴールを決めた2013-14シーズンは、怒涛の11連勝を決めてラスト3試合で首位に立ちながら、スティーブン・ジェラードの悲しいスリップと、ラスト9分で3-0から追いつかれたクリスタル・パレス戦の失態が響いて2位止まり。「最も優勝に近づいた男」ブレンダン・ロジャース監督は、ルイス・スアレスという巨大な穴を埋めきれずに無念の解任。2015年10月に、ユルゲン・クロップ監督が就任…。

ここからは、今季のお話です。現在のレギュラー選手で、レッズ入団時に既に強豪国の主力メンバーだった選手は、(オランダを強いとするなら)ワイナルドゥムぐらいでしょう。ほとんどの選手が、脇役、伸び悩みからの復活、成長途上、中堅国出身、セインツ。アグエロ、ポグバ、エジル、ロリス、アザールのような選手がいないのが、今のリヴァプールです。初年度はヨーロッパリーグとキャピタルワンカップでファイナルに進出しながら、欧州へのチケットを手に入れられなかったクロップ監督は、初めてのオフシーズンを有意義に過ごして雑草集団をコンセプチュアルなチームに仕上げ、プレミアリーグに送り出してきました。

出場選手の平均年齢26.4歳はトッテナムの次に若く、走行距離はリーグNo.1。先に触れたように11試合あったTOP7対決で負けておらず、次節にアンフィールドで行われるマージ―サイドダービーをドロー以上で終われば、無敗確定です。ベストメンバーが揃えば最強の称号を得てもいいチームが、なぜ今「TOP4フィニッシュできるのか?」といわれるのでしょうか。戦術面については、以前に「スカイスポーツ」が下位に取りこぼす理由を分析した記事を紹介しましたが、それとは違う視点で「レッズの負け方」をチェックし、ラスト9戦のポイントをあぶり出してみましょう。

まずいえるのは、「マネ、フィルミーノ、コウチーニョ、ワイナルドゥム、ララナ、ヘンダーソンの6人が揃えば負けない」ということです。1月の不振は、コウチーニョの負傷明けとマネのアフリカ行きが重なり、タイトなスケジュールを乗り切れる層の厚みがなかったことが最大の理由で、その後ハル・シティやレスターに敗れたのは、ヘンダーソンがいない状態に慣れていなかったからでもあるでしょう。来季、クロップ監督のフットボールへの理解者を各ポジションに1~2人ずつ増やせば、ゲーゲンプレッシングでプレミアリーグを勝てるのではないかと思います。その数人の名前がグルイッチ、ダニー・イングス、スチュワート、ジョー・ゴメス、アーノルドであれば、私にとっては最高のロマンです。話を戻しましょう。もうひとつ、興味深いのは、今季のリヴァプールの敗戦における共通項です。

■リヴァプールの敗戦は、「先に獲られて追いつけずに終わる」パターン。追いついて負けたのはスウォンジー戦だけ。逆転負けを喫したのはプレミアリーグ14節のボーンマス戦のみ。試合の途中で逆転されたこと自体が、この試合と翌週のウェストハム戦の2試合しかない
■ボーンマス戦を除くすべての敗戦が「上位対決の次戦」

1-3でリードしていた試合をひっくり返されたボーンマス戦を、魔がさした特殊な試合と目をつぶってしまえば、心身ともにコンディションがまずまずの状態で先に点を奪えば負けないチームといえるわけです。まとめると、こうでしょうか。「上位対決を終えたリヴァプールは、主力に負傷がなければラスト9試合は負けない」。要注意は、39ゴールのうち19ゴールをセットピースで決めているWBAと、ホームよりもアウェイのほうが戦績がよく、直近3試合をクリーンシートで完勝しているビッグ・サムのクリスタル・パレスです。主力がリタイアしないことを条件に、「リヴァプールは7勝を積んで4位に残る」と予想しますが、いかがでしょうか。こうなると、冒頭で紹介した「現在最も盛り上がっている話題」の答えは、この20年1度もなかった怖ろしいことになる可能性が高いのですが…。


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「スカイスポーツ」の評論家が分析する「上位キラーのリヴァプールが下位に取りこぼす理由」

日曜日のプレミアリーグ28節で、リヴァプールは8月に2-0で敗れたバーンリーと対戦します。本拠地ターフ・ムーアでは9勝2分3敗と滅法強いバーンリーは、アウェイではマンチェスター・ユナイテッドとハル・シティに引き分けただけの2分11敗と未勝利。アンフィールドのサポーターを味方につけたリヴァプールの圧倒的優位が予想されるなか、下位との対戦前というタイミングだからか「スカイスポーツ」がおもしろい分析をしています。題して「Liverpool v Burnley tactics: Danny Higginbotham on Liverpool’s issues(リヴァプールVSバーンリーの戦術:ダニー・ヒギンボサムが炙り出すリヴァプールの課題)」。レッズが下位にばかり取りこぼすのはなぜか?というお話です。

まずは、数字をおさらいしましょう。今季のリヴァプールは、上位5クラブとの直接対決では5勝4分と負け知らず。先制されたのは開幕のアーセナル戦と1月のチェルシー戦のみ。圧倒的な運動量をベースとした厳しいプレスで主導権を握って敵陣での奪取から速攻を繰り出し、先にゴールを奪って押し切る形を得意としています。範囲をプレミアリーグTOP10に広げても、やはり無敗。失敗といえるのは、アンフィールドでドローに終わったウェストハム戦ぐらいで、上半分だけなら3敗している首位チェルシーを上回っています。問題は、下です。敗れた相手は、バーンリー、ボーンマス、スウォンジー、ハル・シティ、レスター。ライバルの戦績を見ると、ボトム10に敗れたのは、レスターのジェイミー・ヴァーディにやられたマンチェスター・シティと、ワトフォードに足元をすくわれたアーセナル、マンチェスター・ユナイテッドだけ。リヴァプールが唯一、上位から召し上げた勝ち点を下位に気前よく振る舞っているのです。

ユルゲン・クロップ監督は、ドルトムント時代も「強きをくじき弱きを助ける」監督でした。ブンデスリーガで優勝した2010-11シーズンは10位以上には1敗で、11位以下に4敗。連覇を果たした翌シーズンも、上位1敗・下位2敗です。相手が中盤でガチンコ勝負を仕掛けてくれば、圧倒的な走力でこれをつぶして速攻でゴールを奪取。ドイツでの集大成ともいうべき試合が、香川真司とレヴァンドフスキでバイエルン・ミュンヘンを5-2とボコボコにした2012年のDFBポカールでした。一方、しっかり引いてカウンター狙いに徹するチームと対峙すると、脇の甘さを突かれて敗れるのもクロップサッカー。バーンリーのアンドレ・グレイやレスターのジェイミー・ヴァーディは、レッズの最終ラインの綻びを見逃しませんでした。

さて、ここまでデータに基づく「取りこぼしクロップ」の確認をさせていただきましたが、いよいよ分析に入ります。「スカイスポーツ」の戦術評論家、ダニー・ヒギンボサムさんに登場していただきましょう。「リヴァプールは、プレミアリーグのthe best counter-attacking teamである」。なるほど、結論から歯切れよくいい切っていただきました。ビッグクラブと相対するときは、守備から攻撃への速い切り替えがうまくはまるというわけです。「クロップのセットアップは、ボールを支配するのに適していない。高いポゼッションは何ももたらさない。最も低かったボール支配率は、(1-0で勝利した)マンチェスター・シティとのホームゲームで43.1%だった」。おっしゃるとおり、レッズは「ボールを支配せずにゲームを支配する」チームであり、ショートカウンターで勝負するチームです。

こう考えると、1試合あたりの平均走行距離11.4キロと「最も走るセンターフォワード(実は偽物)」のフィルミーノ、速く強いマネ、崩しのアイデアが多彩でミドルシュートという武器があるコウチーニョは、よくぞ揃えたと拍手を送りたくなるクロップスタイルのジャストフィットたちです。ハーフラインより前ならどこにでも出没するフィルミーノを見ていると、このチームではベンテケに明るい未来はなかったと納得します。攻守のハブになり、キラーパスも出せるララナ、ボックス・トゥ・ボックスという新しい働き方を見出したワイナルドゥムも、もはや欠かせません。これだけ強いチームが、なぜ下位に負けるのか。ダニー・ヒギンボサムさんは、こんな表現で取りこぼしの理由を説明しています。

「彼ら(下位クラブ)はこんなふうにいうだろう。”オッケー、リヴァプール、君たちは後ろにも横にも行けるよ。ただし僕らの裏には入れないけどね”」
「SBは前に行くけど、CBはボックスから出たがらない。不安を感じさせるポジションだ」
「相手のストライカーが、CBより速いことが多い。あなたがアンドレ・グレイなら、突入しようと思うだろう」

ボールを持てば持つほど、相手の裏を取るチャンスがなくなり、カウンターを喰らう可能性が高まってしまうという指摘です。読みがよくてスピードがあるCBを入れるか、前線でボールの出どころを抑える動きをタイトにしないと、この問題は残り続けるでしょう。さらにヒギンボサムさんは、リヴァプールのフォーメーション上の問題にも言及しています。

「トッテナムやチェルシーは、3バックか4バックかに関わらず、守備的なMFが2人いる。左右のサイドを攻められたとき、ひとりが外に出て対応することができる。リヴァプールはCBとMFひとりの3人しか中にいないので、左右にスペースがある」

これは4-3-3の絶対的な欠陥という話ではなく、サイドをどう守るかというテーマですね。アンカーに関しては、攻守ともに主将ヘンダーソンのセンスに支えられているところが大きいので、彼の不在時にどういうユニットがベターなのかを探り当てないといけません。「スカイスポーツ」のレポートに付け加えるとすれば、「引いた相手の崩し方」「タイトな1月の過ごし方」も、クロップ監督に付きつけられた課題ではないでしょうか。

前者は、スタリッジ、オリギ、ダニー・イングスから2人でもシーズンを通じて機能していれば問題はなかったのかもしれません。今季は、負傷が多いスタリッジが完全に停滞してしまい、オリギは好不調の波の激しさを克服できていません。私は、オリギはいずれブレイクするはずと期待しているのですが、コンスタントにゴールに絡める選手になるまでにはもう少し時間と経験が必要のようです。スタリッジが来季も残るのかどうかはわかりませんが、大物獲得には走らなそうなクロップ監督なら、速さとヘディングの強さを兼ね揃えたマイケル・アントニオやサロモン・ロンドンのような選手をオプションとしてキープしてもいいのではないかと思います。

一方、「EFLカップ勝っちゃって年明け大変問題」のほうは、ポチェッティーノ監督が得意な若手の台頭促進、プレミアリーグ6位ながらマンチェスター・ユナイテッドが負けずに戦えているように選手層をもう一段厚くすること、ペップのように引いてカウンターという「プランB」を仕込むことのどれを選ぶかでしょう。明快なコンセプトのまま、選手をダブつかせず、すべて勝ちに行くという美学をクロップ監督が捨てなければ、プレミアリーグ優勝の難易度は高いのではないかと思います。今のまま二冠、三冠を制覇するクロップサッカーを見たい気持ちもあるのですが…。存外、アルデルヴァイレルトのようなCBと、ジエゴ・コスタのようにカウンターが得意なゴール量産タイプをひとりずつ獲れば、あっさり解決してしまうのかもしれません。これ以上続けると、話が拡散しすぎて収まらなくなりそうです。ヒギンボサムさん、興味深いアナライズをありがとうございました。


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プレミアリーグがとりわけ好きなのは間違いありませんが、セリエA、ブンデスリーガ、リーガエスパニョーラはもちろん、Jリーグ、なでしこリーグ、高校サッカーまで、サッカーなら何でも観ます。今年、特に活躍を期待している選手はウェイン・ルーニー、ダヴィド・デ・ヘア、大前元紀、香川真司、吉田麻也、本田圭祐、楢本光、岩渕真奈、田中陽子です。

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