勝率UPでもはやセオリー!? 「シーズン中の監督解任」成功の方程式と評論家の懸念

プレミアリーグ2016-17シーズンも、残すところ11日となりました。チェルシーは週末に勝てば優勝、リヴァプール、マンチェスター・シティ、アーセナルのチャンピオンズリーグ出場権争奪戦は最終節までもつれそうです。そして残留争いのほうは、サンダーランドとミドルズブラが降格決定となりました。プレミアリーグ最下位クラブはモイーズ監督のクビを切らずに戦い、ブービーポジションのクラブは3月中旬という遅いタイミングでカランカ監督を解任しています。残るひとつの椅子を押しつけ合っているのは、クリスタル・パレス、スウォンジー、ハル・シティ。彼らはいずれも年末年始に監督交代に打って出たクラブですが、果たしてその判断は正しかったのか。イギリスメディア「スカイスポーツ」は、「Gary Neville and Jamie Carragher discuss increase in manager sackings(ガリー・ネヴィルとジェイミー・キャラガーが監督解任について議論)」と題した記事を掲載。近年になって増えた監督解任について、直近のデータと名物評論家たちの見解を紹介しています。

記事の中身をチェックする前に、数字を確認しておきましょう。昨季プレミアリーグで期中に解任となった監督は8人、今季は6人。2015-16シーズンの成功例は、スウォンジーを15位から12位に上げたグイドリン、19位に沈んでいたサンダーランドを残留させたサム・アラダイス。絶不調に陥ったモウリーニョ監督のチェルシーをTOP10フィニッシュに収めたヒディンクと、ELとキャピタルワンカップでファイナルに進出したユルゲン・クロップもうまくいったほうに入れていいでしょう。一方で、ぶっちぎりの最下位だったアストン・ヴィラはティム・シャーウッドからレミ・ガルド、エリック・ブラックとつないで何も変えられず、3月にニューカッスルを助けにいったラファエル・ベニテスは時すでに遅し。最後の解任となったエヴァートンのロベルト・マルティネスは、残留云々ではなく不振によるものです。交代時期というクラブ側の問題を勘案すれば、ヴィラ以外に「失敗」のハンコを捺すべきクラブはありません

今季については、「スカイスポーツ」がデータをまとめています。パーデュー解任直前に17位で、1試合あたりの勝ち点が0.88だったクリスタル・パレスは、アラダイス監督の下で16位、1.21と数字は良化。グイドリンからブラッドリーのバトンタッチを失敗していたスウォンジーは、シーズン3人めのポール・クレメントで19位から17位、0.75は1.25にUP。最下位で0.65しかなかったハル・シティは、マルコ・シウヴァによって18位/1.31まで回復しました。極めつけはレスターで、ラニエリ監督時代には17位/0.84と苦しんでいたのに対し、シェイクスピア新監督は2.20という目覚ましい数字を残し、昨季プレミアリーグ優勝クラブを9位に引き上げました。数字を見る限りでは、「ボブ・ブラッドリーと3月解任のミドルズブラ以外は総じて成功」です。

ガリー・ネヴィルさんは、クリスマス以降の監督交代が成功し始めていることを「怖ろしい傾向」と表現しています。2015年までは、38回の監督交代のうち13回しか改善していなかったのが、直近2年の10回のうち8つまでが交代後に戦績を向上させています。2年前、リーグ監督協会が「指揮官の交代がもたらす効果はさほどない。新監督とのハネムーン期間は12試合程度しかない」と警鐘を鳴らしましたが、これがポジショントークでしかないことは近年の成功事例が証明してしまいました。「時期と人選を間違えなければ、監督交代後にFAカップ、チャンピオンズリーグ、ヨーロッパリーグを制覇できる」ことをアブラモヴィッチさんに教えていただいたのが、プレミアリーグで監督交代というギャンブルが流行り始めたトリガーだったのではないかと思います。

「これがトレンドではなく一過性の出来事であることを望む」と語るネヴィルさんは「シーズン中の監督交代を禁止にするべき」と提唱し、キャラガーさんも「若い選手たちのためにはいいことではない」と否定的ですが、プレミアリーグのクラブのオーナーたちは、彼らの言葉に耳を貸さないでしょう。できれば年末年始まで、遅くとも2月が終わるまでに百戦錬磨のベテラン監督か優秀な戦術家を連れて来れば何とかなる可能性のほうが高いと、中小クラブの経営陣は心得ています。ハネムーン期間が12試合程度という言葉は、今や監督交代の後押しにしかならないでしょう。「後任はピンチヒッターと割り切れば、それだけあれば充分」と、残り13試合でプレミアリーグ優勝監督を切ったレスターに主張されれば返す言葉はありません。

プレミアリーグファンにとっても、解任にまつわるゴシップや新監督のお手並み拝見など、「manager sackings」はシーズンを愉しむ要素として定着してしまっています。ただし一方で、先日モウリーニョ監督がこぼしたように、監督が長期的な視点でチームを創りづらくなっているのも事実。イングランド人コーチや若手選手育成の弊害になるというネヴィル&キャラガーの意見もまた、尊重されるべきでしょう。しかし、ここまでくると、有能な監督にしっかりまかせたほうがうまくいくのだと証明するクラブが出てこなければ流れは変わりそうにありません。

トッテナムをチャンピオンズリーグの常連にしようとしているポチェッティーノ監督、ボーンマスにクラブ史上初のプレミアリーグTOP10フィニッシュをもたらそうとしているエディ・ハウ監督、最下位で降格しながら留任となるデヴィッド・モイーズ監督らに、他クラブからの高額オファーやプレッシャーに負けずに今のクラブを育てていただくことを期待しましょう。とりわけモイーズさんは、オニール、ディ・カーニオ、ポジェ、アドフォカート、アラダイスと監督の首をすげ替えることによって残留を果たしてきた「ガチガチの監督交代推進派」サンダーランドが、勝利の方程式を捨ててまで未来を託した指揮官なのですから。


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