「サウサンプトンがCLに出られないとなぜいえる?」…躍進を支えるシュナイデルランの熱い想い

今季のプレミアリーグは、7試合を終わった段階でチェルシーが2位に勝ち点5差をつけて首位。アーセナルやリヴァプールがトップに立ち、どこが優勝するかまったくわからなかった昨季と違って、優勝候補筆頭が独走する気配が漂い始めています。一方で、2位以下に目を向けると、こちらは間違いなく大混戦。2位マンチェスター・シティと10位アストン・ヴィラの勝ち点差は、1位と2位の差より少ない4点。なかでも、3位につけているサウサンプトン、5位のスウォンジーの躍進が目を引きます。

好調クラブと不調クラブがどこが違うのかを見ると、さまざま要素はあれど、いちばん大きいのは「セントラルMFのクオリティ」なのではないかと思います。これについては後に別な稿で詳しく述べたいと思いますが、今季プレミアリーグ3位につけているセインツもまた、中盤センターがいいチーム。「クーマン監督のチームづくり」「放出した主力選手の穴を埋める適切な補強」「新しい点取り屋、グラツィアーノ・ペッレが早くも活躍」など、セインツの好調にはいくつかの要因があり、それらが複合的に絡み合っているのだと思われますが、運動量が多く攻撃力も高いシュナイデルランとワニャマが安定していることが、プレミアリーグ最少失点を支えているのだと思います。

さて、ここで紹介したいのは、イギリスメディア「スカイスポーツ」が取り上げていた、「フランス・フットボール」におけるシュナイデルランのコメントです。「Morgan Schneiderlin lifts the lid on his summer at Southampton」と題されたこの記事のなかで、「なぜこの夏、移籍しなかったのか」「7月29日にセインツの関係者と自らの去就について話し合ったのか」という母国メディアのインタビューに対して、シュナイデルランは当時を回想して率直に語っています。読んでいて、胸が熱くなるようなお話だったので、ぜひみなさんにお伝えしたいと思ったのでした。


「当時、関心を持ってくれるクラブが3つあり、そのうちの1つがトッテナムだった。クラブは、適正な金額で僕が売却されるといい続けていた。7月29日に、僕と代理人は穏やかな気持ちでミーティングに向かった。僕はサウサンプトンの6年間で、自分のすべてを尽くしてきた。この会談で、それまでのことがすべて総括されるべきだった。僕は、より高いところをめざすために、最高の要素を持っていると思われるプロジェクトにサインしたいといった」


シュナイデルランは、トッテナムに行きたいとクラブに伝えたのですが、負傷中だったジェイ・ロドリゲスとともに、彼は完全に「逃げ遅れた」状態でした。


「この会談の前に、ララナ、ロブレン、ランバート、ルーク・ショー、チャンバースの移籍が決まっていた。今、置かれている状況は彼らと同じではない、これは不可能だ、と思った。その時、サウサンプトンはまだ誰も獲得していなかったんだ」
「会談の前日に、チャンバースがアーセナルとの契約にサインしたことで、ファンが気が狂ったように怒っていた。それを見たクラブはこう考えたのだろう。『モルガンを出したらスタジアムが燃やされる』と。だから、彼らはこういってきたんだ。『何も聞きたくない。モルガンは売りに出ている選手ではない。これは決定事項であり、それ以上のことを言う必要はない』」

「…本当にショックだった。2年間、いいシーズンを過ごし、ワールドカップにも出場して、もうこれ以上プレミアリーグ残留のために戦っているクラブにはいられなかった。もっと高いレベルに行きたかった。僕はもちろん怒ったよ。『あなたたちが僕をリスペクトしないなら、僕も同じだ。あなたたちは、僕を牛のように扱っている』と。このときは、お互いが自分の身を守るしかなかったんだ」


移籍の話が決裂したシュナイデルランは、8月9日のレヴァークーゼンとのプレシーズンマッチ出場を拒否。セインツのクルーガー会長に、週末、落ち着いて考えるようにと諭されます。さまざまな人に相談し、クラブが諦めるまで粘り強く交渉することを勧められもしたシュナイデルランでしたが、クラブは認めてくれず、少なくとも半年は我慢しないといけないだろうと断念。「プレミアリーグ残留のために戦っているクラブ」に残って練習を再開します。モチベーションを失いそうになっていた彼が、気持ちを入れ替えたのは、プレミアリーグ開幕後のあの試合、あのスタジアムでした。


「リヴァプール戦でプレイしたとき、すべてのサウサンプトンサポーターが僕を称賛してくれて、チャントで名前を呼んでくれた。それはとても、心温まる出来事だった。僕は、自分が今シーズンは最後までサウサンプトンで過ごすのだということを知ったんだ」


デヤン・ロブレンが、サポーターに感動して「絶対リヴァプールに行くんだ」と誓ったアンフィールドで、シュナイデルランは「残ってクラブのために戦うんだ」と腹をくくったのでした。選手の心をこれだけ揺り動かしてしまうのが、えもいわれぬアンフィールドの魔力です。そして今、シュナイデルランは「おそらく、ここで素晴らしい何かを成し遂げることができるだろう」といっています。


Champions League qualification would be fantastic. I hope to play in the Champions League one day, of course. I want to play every three days. But why not play in the Champions League with Southampton?
(チャンピオンズリーグの出場資格を得たら、とてもファンタスティックだろうね。もちろん僕は、いつかチャンピオンズリーグでプレイしたい。いつも3日ごとに試合をしたいんだよ。でも、サウサンプトンがチャンピオンズリーグで戦えないなんて、なぜいえるんだ?


最後のひとことを目にしたとき、サウサンプトンが、ホームのセント・メリーズでレアル・マドリード相手に先制ゴールを奪うシーンを想像しました。シュートを決めたのは、もちろん背番号4、モルガン・シュナイデルラン!

ビッグクラブに移籍して、高いレベルのなかで成長したいというのは、若いサッカー選手の共通の目標ですが、18歳の頃からサポーターの声援を聞いていたクラブに残り、彼らとともに夢を実現するという生き方も素敵だと思います。まだまだ気が早い話、いや、可能性は小さいのは重々承知ですが、セインツのチャンピオンズリーグ出場が決定したら、私は真っ先にシュナイデルランの顔を思い出すでしょう。今後も、吉田麻也ともども、新生セインツを応援していこうと決めました。ささやかながら、ですが。


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サポーターからしたらこれ以上ないコメントですね〜
  • por
  • 2014/10/11(Sat)17:20:32
  • 編集

コメントありがとうございます。

porさん>
そうですよね!絶対応援しちゃいますよね。
  • makoto
  • 2014/10/12(Sun)16:27:07
  • 編集

あなたは?番め



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