「彼は不可欠」「すべてを変えた」…現地メディアがたった1ゴールの岡崎慎司をベタ褒めする理由

土曜日のプレミアリーグは、アーセナルとトッテナムがスコアレスドロー、リヴァプールはWBAの追撃を受けて2-1で逃げ切るきわどい勝利。3点以上決めたのはクリスタル・パレスに快勝したレスターのみだったこともあってか、日曜日のイギリスメディアは「岡崎祭り」でした。今季プレミアリーグ初ゴールを決めた日本代表のストライカーに対して、各紙とも軒並み高評価。筆頭は「デイリー・メール」で、ターンオーバーで残り15分からの登場となったエースを「ヴァーディーって誰だっけ?」と茶化しながら、岡崎に両チーム最高の8.5点(10点満点)をつけていました。

「プレミアリーグ王者が戻ってきた」と大々的に見出しを立てたのは、「スカイスポーツ」と「ガーディアン」です。後者は岡崎慎司を特集し、「Japanese superstar is all smiles as he gets on the scoresheet and shows Claudio Ranieri exactly why he is so important to getting the champions back on track(日本のスーパースターはスコアシートに載ることで満面の笑みに包まれ、チャンピオンを軌道に乗せるためには彼が重要である理由をクラウディオ・ラニエリに示した)」と、いささか大げさな表現でその活躍を伝えています。普段は冷静な高級紙は、「シンジ・オカザキがゴールを奪った後ほど、プレミアリーグで素晴らしい景色はないだろう。何事にもとらわれない純粋な喜びように、最も気難しい観客でさえも笑顔を誘われる。彼の母国である日本の新しいアプリは、キーボードで表情豊かな岡崎の絵文字を表現するのだろう。怒る岡崎、ハッピーな岡崎、悲しむ岡崎…などと」と、キングパワー・スタジアムのボルテージが上がった瞬間についても興奮気味にレポート。「Busy Okazaki. Dangerous Okazaki. Vital Okazaki」という3つの形容は、この日のストライカーについて最も端的に表現した言葉だったのではないでしょうか。

タブロイド紙や高級紙に負けず劣らず、岡崎祭りを盛り上げたのは「BBC」でした。解説者のガース・クルックスさんは、「彼のプレイが再びレスターの軌道を修正させた」として、ドリンクウォーターやフクスとともにプレミアリーグ9節のベスト11にワントップとして選出。錚々たるストライカーが揃うプレミアリーグで、メンバーリストの最後に名前を載せるのは簡単なことではありません。「マッチ・オブ・ザ・デイ」の司会者ガリー・リネカーさんは、「レスターが低迷した理由は2つだ。ひとつはエンゴロ・カンテの離脱。そしてもうひとつは、岡崎の出場機会減少だ」とコメント。現地のメディアが声を揃えて「チャンピオンが強さを取り戻すためには、岡崎が不可欠である」と報じていたのが印象的でした。

ここまで読んだ方のなかには、ゴールをひとつ決めただけで大げさな…と訝る方もいらっしゃるでしょう。あるいは、レスターのプレミアリーグ優勝の立役者は24ゴールのジェイミー・ヴァーディや中盤の底をカバーしたエンゴロ・カンテであって、5ゴールの岡崎は脇役でしかないと主張する方もいるかもしれません。しかし、クリスタル・パレス戦をつぶさに見ると、「Champions get back on track(チャンピオンが本来の流れを取り戻す)」と一斉に叫んだ現地メディアが、決して大げさではないことがわかります。「岡崎がすべてを変えた」として8点をつけた地元紙「レスター・マーキュリー」の具体的な評価を紹介しましょう。

「早いタイミングでゴールデンチャンス(=飛び出したGKの頭越しのループシュート)を不意にしたが、その後素晴らしいゴールを決めた。彼のいないレスターはぎこちなく、中盤と前線が分断されていた。前後をつないで、チームのプレイをスムーズにする選手がいなかった。相手が中央を攻めてきたときにサポートする選手も足りなかった」

現地メディアの高評価をみて、あらためてレスターVSクリスタル・パレスのゲームをチェックしてみました。岡崎のプレイのポイントは「緩急」「的確な判断力」「シンプル」といった言葉に収れんされるのではないかと思います。サイドにボールが出たとき、常に全力でゴール前に入るとCBにプレイを読まれてしまいますが、岡崎は時折わざと歩き、わざと反応せず、クロスを競り合った後のボールを狙う「時間差ダッシュ」を仕掛けたりしています。緩急をつけることによって、1試合に1~2回でもいいからCBを出し抜いて先にボールに触れればと考えているのでしょう。後半、ニアに入ると見せかけて後ろに引き、左からのクロスをフリーで打てる状況を生んだプレイはクレバーでした。このときはうまく足に当たらず、フォローしたドリンクウォーターのミドルにも触れなかったものの、相手のCBを混乱させようとする頭脳的な駆け引きは彼の真骨頂です。

ドリンクウォーターをダイレクトパスで左に走らせ、クロスのこぼれ球に全力ダッシュで先着して放った強烈なボレーが今季プレミアリーグ初ゴールとなったわけですが、ムサが決めた先制点も、岡崎のお手柄でした。スリマニの縦パスをスライディングしながら右足アウトで落としたプレイは、「ここは体を張っていくべき」という的確な判断力の賜物です。守備においても、しつこいチェイシングでパスコースを切ればいいのか、体を寄せて奪いにいくのかを適切にチョイスしており、「中央を攻めてこられたときに中盤を助けている」と評価されるプレイは、判断の速さと確かさに支えられているのだと思います。

また、90分で失敗はわずか5回、84.8%というストライカーにしては高いパス成功率は、縦に入ったボールを手数をかけずにシンプルにさばいていることを証明しています。相手のプレッシャーが入る前に空いている味方に渡すことで、受け手が前を向いてプレイすることができ、サイドの選手に効果的なパスが出る回数が格段に増えます。ヴァーディとスリマニのコンビにはなかった「レスター・マーキュリー」激賞のプレイはこれでしょう。岡崎が絡んだシーンを追いかけていくと、彼が触った後にいいパス、いい仕掛けが始まっているのがよくわかります。

今回のプレイをきっかけに、ラニエリ監督は岡崎の出番を増やすでしょう。プレミアリーグではホーム無敗、アウェイ未勝利と内弁慶なのは気になりますが、レスターに昨季の素晴らしいサッカーが戻りつつあるのは確かです。ここからさらに日本代表ストライカーの調子が上がれば、負担が減った中盤の選手たちが的確なカバーリングができ、最終ラインが余裕をもって対応…と好循環が生まれるのではないでしょうか。次戦はアウェイのトッテナム戦ですが、岡崎慎司が2戦連続でスタメンに選ばれ、優勝候補を苦しめるプレイを見せてくれることを楽しみにしています。


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無題

更新お疲れ様です。

まさに、ザキオカ祭り!イージーなシュートより難しいシュートを決めてしまうまさに彼らしさ全開の活躍でした。
しかし主様のおっしゃるとおり、岡崎がレスターに必要なのは前線でのカンテのような役割だと思います。
前線での選手への繋ぎとプレスを行う岡崎の動きはカンテなき今レスターに最も必要なピースであることを証明した試合でした。
岡崎が今回のような活躍ができればヴァーディー、スリマニ、ムサのゴールが増えるのではないでしょうか。
しかし気になるのはヴァーディー、マフレズのプレーが昨季に比べておとなしいことです。
昨季の活躍がすごすぎたのかもしれませんが、彼らの活躍なくしてレスターの復活はありえないとも思い完全復活を期待したいです。

あと蛇足ですが、日本代表での岡崎の使い方はもっと考えてほしいですね。
岡崎はワントップの選手ではなくフォーメーションも今のままでは活きないと思います。
本田頼みの前線の構築をやめて、大迫や武藤と岡崎を並べるとおもしろいと思いますが・・・、代表でもザキオカ祭りを期待したいです。
  • nyonsuke
  • 2016/10/25(Tue)09:42:22
  • 編集

無題

スリマニの方がストライカーとしては格上ですが、レスターのストライカーとしては岡崎が格上
  • おはむ
  • 2016/10/25(Tue)12:13:21
  • 編集

コメントありがとうございます。

nyonsukeさん>
岡崎に関しては同感です。代表でも、ワントップはきついですよね。ヴァーディとマフレズは、ハングリーな感じがなくなってしまいました。チャンピオンズリーグに意識がシフトしているのでしょうか。そうだとすれば、3月からはやっかいなチームが復活しそうです。

おはむさん>
岡崎がゴールを奪えるようになれば、ムサ、スリマニ、ヴァーディで最前線の1枠と左サイドをまわすことになるかもしれません。ヴァーディとスリマニの突破力と決定力が素晴らしいので、いかにもなさそうな話ですが、岡崎のオフザボールのときの動きのクオリティは、相当高いと思います。
  • makoto
  • 2016/10/29(Sat)12:16:58
  • 編集

あなたは?番め



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