クリステンセン、ラシュフォード…移籍志願が伝えられる若いタレントたちの決断はいかに⁉

2014-15シーズンの「ハッピー・ワン」ジョゼ・モウリーニョ、2015-16にプレミアリーグ下剋上を果たしたクラウディオ・ラニエリ、2016-17にイタリア人連覇を達成したアントニオ・コンテ。3人の共通項は、スタメンを固定してプレミアリーグを制したことです。ラニエリとコンテは欧州を戦っておらず、ターンオーバーするかどうかで悩む局面はほとんどありませんでした。同じ顔ぶれでプレイしていた3つのチームは、ライバルよりも戦術的なクオリティが高く、崩れることなくゴールに辿り着きました。

スタメン固定で戦うチームが抱える問題は、レギュラーメンバーの疲労とサブの選手たちのストレスです。今季でいえば、4バックを全く動かさないチェルシーのサッリ監督が、難しいマネジメントに取り組んでいます。アスピリクエタ、リュディガー、ダヴィド・ルイス、マルコス・アロンソは、プレミアリーグ12節まで全試合先発出場で、ザッパコスタやケーヒル、クリステンセンはELやカラバオカップしか出番がありません

「このクラブで6~7年やってきたけど、今のような状況を解決するのは難しい。チームが新しい守り方を体得している最中で、監督は僕をスタメンで起用しないだろう。1月に退団するのかといわれれば、おそらくイエスだ」(ガリー・ケーヒル)
「多大な忍耐を強いられるのをガマンする気はない。もう22歳だし、プレイできる機会を求めている。直近3年間はいつもプレイできていたからね。現在の状況が変わらなければ、ここにいないよ」(アンドレアス・クリステンセン)

ピークを過ぎた感があるケーヒルはまだしも、本人には何の問題もないクリステンセンを手離すのはチェルシーにとって痛手です。クラブは「冬の移籍は認めない」という方針を打ち出していますが、下位クラブとの対戦が続く年末年始には、サッリ監督が工夫する試合があるかもしれません。

若手の出番をどうやって作るかに腐心しているのは、チェルシーの新任監督ばかりではありません。将来性あるタレントがレアル・マドリードの誘惑に晒されているマンチェスター勢も、悩ましい状況に置かれています。ブラヒム・ディアスとマーカス・ラシュフォード。カラバオカップ4回戦で、フラム相手に2発をゲットした19歳のスペイン人FWについて、ペップ・グアルディオラは「彼を守るために全力を尽くすけど、決めるのは彼自身だ」というのが精一杯。サネ、マフレズ、スターリング、アグエロ、ガブリエウ・ジェズスがいるチームでチャンスを得るのは難しく、環境を変えたいという気分に支配されるのはやむなしでしょう。

よりやっかいなのはラシュフォードです。現地メディアが煽っているだけかもしれませんが、プレミアリーグ9試合出場&先発5回でもマドリードのほうが出場機会を得られると踏んでいるようです。絶好調マルシアルと絶対的エースのルカクがいるチ―ムで、常時試合に出るのが難しいのは確かですが、20歳のイングランド代表FWが求めているのは、レギュラーポジションという形よりも指揮官の信頼なのかもしれません。サポーターとしては、いずれはマンチェスター・ユナイテッドのエースとして活躍してほしいと将来を楽しみにしているのですが、マルシアル無双を目の当たりにすると、モウリーニョ監督にもっと使えとはいえなくなります。右サイドで大暴れしてくれれば、都合よく収まる話ではあるのですが…。

ああ、悩ましい。エンケティアやフォーデンも悩ましい。残ったほうがうまくいくからガマンしろといえる根拠もなく、プロなんだから出番があるクラブに移るのは当たり前と割り切ることもできず…。冬をやり過ごしたとしても、夏に同じ問題が再燃するのは必至です。クリステンセンがドイツやイタリアにいったら活躍するだろうな、ラシュフォードがマドリードで大ブレイクしたら悔しいだろうなと、膨らむ妄想を振り払いつつ成り行きを見守るしかありません。ルーニーの後継者として10番の成長を期待している私としては、冬のマーケットが終わるまでの2ヵ月強という時間が、いつもよりも長く感じられるシーズンになりそうです。


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劇的ボレーでプレーオフ進出を決めたファン・ダイク、試合後にレフェリーにささやいた言葉。

「(セルヒオ・)ラモスは世界最高のCBではない。偉大な選手であり、これまで勝ち取ってきたものには敬意を示したい。それでも僕が求めるタイプではない。好きなのはラファエル・ヴァランだ」「彼のような守り方はしない。彼が関わってきたような状況は避けていきたい」「サラーを負傷させる意図があったかどうかはわからない。しかし、レアル・マドリードが、あれから変わったのは間違いない。マルセロ、ベンゼマ、クリスティアーノ・ロナウドが、われわれの若いSBアレクサンダー・アーノルドのサイドを攻撃してきた。サラーがいれば、そうはいかなかっただろう

母国のメディア「テレグラーフ」で、スペイン代表CBについて本音を吐露したのはヴィルジル・ファン・ダイクです。リヴァプール移籍後のプレミアリーグ26試合でわずか15失点、3失点以上を喫した試合はゼロ。デュエルの強さを武器にストライカーの自由を奪うだけでなく、若いDFたちを的確なコーチングで動かし、鉄壁の最終ラインを築き上げています。今季プレミアリーグにおける「WhoScored」のレーティングで7.30という高いスコアをつけられており、これを上回るCBはレスターのハリー・マグワイアのみ。12試合でファール8回、イエロー1枚というフェアな選手だけに、モー・サラーの腕を巻き込んで途中退場に追い込んだセルヒオ・ラモスのプロフェッショナルファールには、今でも怒りが収まらないのでしょう。

UEFAネーションズリーグのリーグA最終節で、宿敵ドイツとのアウェイゲームに臨んだオランダ代表キャプテンは、素晴らしいパフォーマンスを披露してプレーオフ進出の立役者となりました。負ければフランスに首位を明け渡す大事な一戦、しかし相手は2014年のワールドカップを制した前世界王者。ロングフィードを前線に入れてくるドイツのシンプルなアタックに戸惑ったオランダは、9分にヴェルナーの完璧なボレーを左隅に決められると、19分にはサネのシュートがDFの足に当たって右のサイドネットに転がり、いきなり2点のビハインドを背負ってしまいました。

残り5分まで2-0。次のラウンドに進むためには2点が必要です。必死の波状攻撃が実ったのは85分。右からのパスをボックスのなかで受けたプロメスが、フンメルスの外から巻いて右のポスト際に沈む見事なシュートを決めて1点差に詰め寄ります。クライマックスは90分。前線でターゲットになっていたファン・ダイクがロングフィードをヘッドで落とし、右サイドのデ・ヴィリェナがクロスを入れると、競り合いで流れたボールがファーに回り込んでいたファン・ダイクへ。冷静なキャプテンが左のサイドネットにきれいなボレーを叩き込み、2-2に追いついたオランダがフランスをかわしてグループ首位でフィニッシュしました。近年低迷していたオレンジ軍団が、2大会のワールドカップ王者を沈める番狂わせを演じるとは、想像できませんでした。

試合が終わった後、ファン・ダイクはルーマニア人審判のオヴィディウ・ハツェガンさんに近づき、抱擁をかわしながら何かをささやいています。「彼は母親を亡くしたばかりで、試合が終わった後、目に涙を浮かべていた。”この試合をよく裁きましたね”と伝えた。ささやかな行動だけど、少しでも彼を助けられればと思ったんだ」。密なコミュニケーションでレッズの最終ラインを変えたキャプテンシー溢れるCBらしいエピソードです。ライバルクラブのやっかいな壁ではありますが、トロフィーを高々と掲げているシーンを見たくなる選手でもあります。素晴らしきファン・ダイク。昨季目前にしたビッグイヤーを、次こそ!


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15歳下のクロスに飛び込んだラストプレー。ウェイン・ルーニー、最後のウェンブリー。

ガレス・サウスゲート監督が就任してから、それまでよりもイングランド代表の試合を観るのが楽しくなりました。ビッグネームや過去の代表実績に囚われず、プレミアリーグで頭角を現した選手を大胆に登用するからです。15日にウェンブリーで行われたアメリカとのフレンドリーマッチのスタメンは、プレミアリーグジャンキーのテンションが上がりまくる大抜擢だらけでした。ワールドカップロシア大会でエースGKの座を盤石にしたエヴァートンのピックフォードは、先週末のチェルシー戦でビッグセーブを連発してドローに持ち込む立役者となっています。右SBは、リヴァプールでレギュラーに定着したトレント・アレクサンダー=アーノルド。左には、今季プレミアリーグで252本のスプリントというぶっちぎりのNo.1を記録しているレスターのベン・チルウェルが選ばれています。

CBコンビは、エヴァートンで復活したマイケル・キーンと、今季プレミアリーグで2ゴールを決めているブライトンのルイス・ダンク。セットピースを重視しているサウスゲート監督は、マグワイア不在の際に機能するCBかどうかを試すのでしょう。中盤には、ベテランのファビアン・デルフとエースのデル・アリに加えて、スパーズで好プレーを続けているハリー・ウィンクスを起用。前線がまた斬新で、ドルトムントの18歳ジェイドン・サンチョ、ロシアでゴールを決めたリンガード、ボーンマスでプレミアリーグ12戦6発と絶好調のカラム・ウィルソンの3トップです。

そしてこの試合には、もうひとつイベントが用意されていました。「スカイスポーツ」のカメラが試合前に追いかけていたのは、10番を背負ったウェイン・ルーニー。エヴァートンからMLSのDCユナイテッドに移籍し、20試合12ゴール7アシストという大活躍で最下位チームをプレーオフ進出に導いた天才ストライカーは、リーグの年間ベストイレブンに選ばれています。ワールドカップ前に代表引退を発表したイングランドのレジェンドにとって、ウェンブリーでアメリカと戦うゲームは、最後の勇姿を披露するのにうってつけのステージでした。

5分のCKをヘッドで叩いたデル・アリは、クロスバーに当たったボールを見て頭を抱えています。8分、プレミアリーグファンにはおなじみのGKグザンのミスフィードをデル・アリがカットし、右からニアに入れると、カラム・ウィルソンが狙い過ぎたボレーは左にアウト。10分に縦パスを受けてグザンと交錯したかに見えたカラム・ウィルソンは、ダイブと見做されPKはもらえません。アメリカ代表でひとり気を吐くクリスティアン・プリシッチは、24分にラインの裏に飛び出しピックフォードと1対1になりますが、コースを消されてシュートを足に当ててしまいます。

イングランドの先制は、直後の25分でした。敵陣で奪ったデル・アリが、チルウェルとのパス交換で左サイドを上がると、ニアにいたリンガードにパス。ワールドカップでの一撃を思い出させる右足で巻いたシュートがグザンの指先を抜け、ファーサイドのネットに吸い込まれました。ピッチ脇でアップしていたルーニーは、笑顔で後輩たちの成果を称えています。1-0となった2分後、イングランドの追加点が生まれました。デルフのパスを中央で受けたデル・アリが縦パスをカットされ、こぼれたボールをコントロールしようとしたカラム・ウィルソンもつぶされますが、これを拾ったサンチョがボックス右に転がすと、走り込んだアーノルドがサイドネットに突き刺さる完璧なフィニッシュ。18歳と20歳でもぎ取ったゴールに、否応なくテンションが上がります。

37分、デルフのミスタッチを咎めたアメリカのショートカウンターは、グリーンのシュートをピックフォードが手堅くセーブ。前半を2-0で終えた守護神は、セインツのマッカーシーに後を託します。58分、いよいよ今日の主役の登場です。古巣マンチェスター・ユナイテッドのリンガードに代わり、ルーニーがピッチへ。71分に途中出場のロフタス=チークがカウンターを仕掛けると、左でパスを受けたサンチョが中央の10番へ。切り返しから放った左足シュートは、GKの正面に飛んでしまいました。74分、自陣からラインの裏に通したルーニーのロングフィードは秀逸でしたが、左から打ったロフタス=チークのフィニッシュはDFがブロック。77分、エリック・ダイアーが左に展開すると、チルウェル交代後に左に出ていたデルフがニアに完璧なクロスを入れ、カラム・ウィルソンが巧みなボレーをニアポストの内側に押し込みました。

91分、ヘンダーソンのパスをボックスで受けた10番が、切り返しを入れて右足を振り抜くと、グザンが右に倒れてセーブ。ルーニーが、これほど穏やかな笑顔をピッチで見せたことはありませんでした。93分に15歳下のサンチョのクロスに体を投げ出したのが、最後のチャンス。ゴールこそなかったものの、随所にワールドクラスのテクニックを披露したイングランド代表キャプテンは、ピッチにいたすべての選手に声をかけ、ハイタッチや抱擁をかわし、サポーターの声援に手を振りながら聖地のピッチを後にしました。

「ウェイン・ルーニーとのプレイは本当に素晴らしかった。夢が叶った。試合前のドレッシングルームで、ウェインに”緊張している”というと、失うものはないといってくれた」(ドルトムントMFジェイドン・サンチョ)
「ルーニーのキャリアを振り返るのは、エキサイティングなことだ。わが国のベストプレーヤーのひとりであり、彼とピッチを分かち合えていい気分だよ。地元の若者の代表として(=As a local ladなので、もっとカジュアルですが)、リヴァプールの人たちに見せられたのもよかったね」(リヴァプールSBトレント・アレクサンダー=アーノルド)
「ウェインは、ホテルで私たちに語りかけ、デビューする若者たちにシャツを渡していた。ぜひ参加したかった偉大なゲームだった」(サウサンプトンGKアレックス・マッカーシー)

もう1度、観られてよかった。ありがとう。ウェイン・ルーニー!


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大衆車とスウェット。きわどい節税はNG。「変わらないカンテがもたらす変化」に期待!

エンゴロ・カンテの今どき珍しい振る舞いが、またもや話題になっています。9月にパリ行きの終電を逃し、駅で出会ったグーナーに家に招かれてディナーをともにしたチェルシーのセントラルMFは、「マッチ・オブ・ザ・デイ」やサッカーゲーム「FIFA」を愉しみ、一夜を過ごしたと報じられました。今回は、チェルシー移籍時にタックス・ヘイブンを活用した節税を拒否したというお話です。

ネタ元は、選手たちが知られたくないクラブとの契約内容などを次々と暴露している「フットボールリークス」。レスターでプレミアリーグ制覇を果たしたカンテは、ビッグクラブにステップアップする際に、肖像権料の半分を英王室属領ジャージーに設立された会社から受け取るよう提案されました。弁護士が「合法、問題なし」と太鼓判を押した契約に対して、カンテの返事は「No」。自ら契約内容と税制について調べたフランス人MFは、法的なリスクがあるとして、2018年2月にイギリスの会社が支払うと合意するまで肖像権料を受け取らなかったそうです。

「エンゴロは意志が固い。彼は普通のサラリーを得られればいいと考えている」。税務アドバイザーのメールが明るみになり、却って好感度が上がったカンテは、フランスでプレイしていた頃から欲がないと有名でした。若い頃はスクーターで練習場に通い、プレミアリーグに参入した後に買ったクルマは大衆車ミニクーパー。購入費用は300万円ほどで、年収500万円のサラリーマンでも手が届くお値段です。「元々クルマ好きじゃないからね。レスターで買ったんだけど、左側通行に慣れるにはよかった」。上下お揃いのスウェットを愛用し、ファッションセンスがひどいといじられたこともあるMFは、ロンドンに来てからも何も変わっていないと語っています。

「練習して、試合して、家に帰る。いつも同じさ。変わったのは、人に見られるようになったことぐらいかな」。いやいや、たった3シーズンで取り巻く環境がこれほど激変した選手は、ほとんどいないのではないでしょうか。

2015年の夏、レスター加入時に報じられた移籍金は800万ユーロ(約10億円)。カーンでの活躍が評価され、プレミアリーグに参入した24歳の小柄なMFは、ヴァーディーや岡崎の後ろでパスを供給するプレーメイカーとして期待されていました。「期待」といっても、何しろ中小クラブです。今でいえば、ボーンマスのジェフェルソン・レルマや、ブライトンのイヴ・ビスマに寄せられた「見どころある若手外国人選手」という程度のものでした。最初の5試合のうち、4試合が途中出場。3勝2分ながら、すべての試合で失点を喫していたレスターは、後に伝説として語り継がれるような堅守のチームではありませんでした。

クラウディオ・ラニエリの慧眼。カンテのシンデレラストーリーは、セントラルMFこそが彼の能力を最大限に発揮できるポジションと判断したイタリア人監督によって序章が描かれました。フランスで指導したコーチが、「どんなオーダーでもきちんと成し遂げた」と声を揃えるマジメなMFは、CBの前のスペースをカバーせよというミッションを完璧にこなしました。レスターで奇跡的な優勝を遂げ、チェルシーに移籍した初年度に2年連続のプレミアリーグ制覇。PFA最優秀選手とプレミアリーグMVPをダブルで受賞したカンテは、ロシアで開催されたワールドカップでもピッチを広範囲にカバーし、世界一の称号を手に入れました。

チェルシーに移籍して3年めの夏。マウリシオ・サッリ監督に与えられた新しいミッションは、右のインサイドMFで攻守に貢献してほしいというものでした。プレミアリーグ12節までに走破した距離は141.87kmで、リーグNo.1。「地球の71%は水で覆われており、残りの29%はエンゴロ・カンテがカバーしている(マルセロ・デザイー)」とまで評された27歳のMFは、アスピリクエタとモラタをフォローするという難しい役割を淡々とこなしています。「攻め上がってストライカーを探し、より攻撃的にプレイしなければならない。この役割に適応して、チームのために全力を尽くすよ」。変わらないカンテがもたらす変化を、存分に楽しませていただければと思います。素晴らしい!


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TOPはアリソン、昨季王者のデ・ヘアは…プレミアリーグのGKセーブ率ランキングに異変あり!

1位はリヴァプールのアリソン・ベッカーで、83.3%。2位はスパーズの主将ウーゴ・ロリスの81.1%で、3位は79.2%のエデルソン。今季プレミアリーグのセーブ率TOP3は、やはり上位クラブの守護神が占めています。「NBC Sports」の集計で70%を超えているGKを挙げると、77.1%のペトル・チェフ、76.0%で5位に入ったウルヴスのポルトガル代表GKルイ・パトリシオ、ハマーズでもシュートを打たれまくっているルカス・ファビアンスキが74.2%、ワトフォードのベン・フォスターとエヴァートンのジョーダン・ピックフォードが同率で70%。チェルシーで8失点に抑えているケパは69.7%と意外に低く、全体の9位というポジションです。

このランキングにおける最大の違和感は、昨季プレミアリーグでNo.1だったダヴィド・デ・ヘアの名前がないことです。2017-18シーズンではオンターゲット144本のうち115本をストップし、79.9%でぶっちぎりのTOPだったマンチェスター・ユナイテッドの守護神は、63本のうち42しか止めておらず、66.7%で12位に沈んでいます。セーブ率もさることながら、63本もシュートを浴びているという事実に愕然とします。最も少ないエデルソンは24、アリソンが30、ケパは33で、ロリスは37。セインツのマッカーシーや、クリスタル・パレスのヘネシーよりもデ・ヘアのほうが多く、昨季のゴールデングローブはクリーンシートが1回しかありません

「テレグラフ」がデ・ヘアの契約延長交渉が難航していると伝え、「Goal.com」は「彼は退団するかもしれない」という元コーチのコメントを紹介しています。マンチェスター・ユナイテッドの絶対的エースがクラブを離れることを検討しているのは、週給27万5000ポンド(約4000万円)というオファーの問題ではないでしょう。2011年の夏にマンチェスター・ユナイテッドに入団したデ・ヘアは、2年めにプレミアリーグ制覇を果たしたものの、その後の5シーズンは欧州も国内もビッグタイトル獲得のチャンスはなし。FAカップとリーグカップを制しただけに留まっており、2016-17シーズンのヨーロッパリーグ制覇はロメロのプレイを見守っていただけでした。

ペップ降臨後のマンチェスター・シティとの実力差は歴然としており、プレミアリーグ12節終了時点の勝ち点差を見ると、2016-17シーズンは8差、昨季も8、今シーズンは12とギャップは開くばかり。クリスマス前に目標をTOP4に切り替えるシーズンが続いているチームに、ビッグイヤーは望むべくもありません。既に28歳。ビッグセーブを連発しても、21発もノーチャンスのシュートを決められるクラブの将来を悲観するのは当然です。テア・シュテーゲン、クルトワ、オブラクが君臨するスペイン勢に加わるのは難しいとしても、パリやユーヴェならレギュラーポジション。マンチェスター・ユナイテッドが新たな契約を締結したければ、チャンピオンズリーグで上位に進出するか、来季に期待感を抱かせるしかありません。

ブラジル代表でレギュラーを争うアリソンとエデルソンは、クリーンシート7回で並んでおり、ボックスを出てクリアした回数はエデルソンが7回で3位、アリソンが6回で4位。キャッチしたボールを蹴らずにスローアウトした回数も、エデルソンが66回で2位、アリソンは60回で3位と上位に入っています(1位はとにかくつなぐボーンマスのベゴヴィッチ!)。ちなみにデ・ヘアは、ボックスを出てスイープしたのは1回のみで20位、スロー42回は9位。チーム戦術もGKに求められるスキルも新時代に突入しつつあるなかで、「稀代のショットストッパー」デ・ヘアはどんなキャリアを積み上げるのでしょうか。まずは今季、めざすはCL上位進出とプレミアリーグTOP4死守。できれば次のシーズンも、わがクラブのゴールマウスにいてほしいのですが…。


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自己紹介:
プレミアリーグがとりわけ好きなのは間違いありませんが、チャンピオンシップ、セリエA、ブンデスリーガ、リーガエスパニョーラ、チャンピオンズリーグ、ヨーロッパリーグはもちろん、Jリーグ、なでしこリーグ、高校サッカーまで何でも観ます。今季のプレミアリーグで、特に活躍を期待している選手は、ダヴィド・デ・ヘア、マーカス・ラシュフォード、メスト・エジル、モー・サラー、エリクセン、ムヒタリアン、岡崎慎司、吉田麻也です。

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