【MAN.UTD×Hull City】ありがとう、ヴィダ&ギグス監督。レジェンド最後のホームゲームは3-1完勝!

スタメンにはMFローレンスとFWジェームズ・ウィルソンを起用。そして何と、ギグス代理監督はジャージで登場です。日本のスポーツ新聞には「交代オレ」などと書かれていましたが、これは出る気満々ですね。なるほど、本拠地オールド・トラフォードでのプレミアリーグ最終戦となるこの日のハル・シティ戦は、「ギグス選手」が今季限りで引退するとなれば、最後の勇姿を披露するのにふさわしい場なわけです。

プレミアリーグでは15位ながらも、FAカップファイナリストのハル・シティは、決勝の相手であるアーセナルのチャンピオンズリーグ出場権獲得が決まったため、5月17日の結果に関わらず、来季のヨーロッパリーグ出場が決まっています。欧州へのチケットを持っていないマンチェスター・ユナイテッドと、EL出場決定のハル・シティの対戦という状況自体が、今季のプレミアリーグの混乱ぶりを物語っています。

試合開始から、積極的に攻めるマンチェスター・ユナイテッド。ローレンス、ウィルソン、ヤヌザイら若い選手ともにスタメン出場した香川真司は、7分と9分に中央からミドルシュートを放つなど、今季プレミアリーグ初ゴールをゲットすべくコースをこじあけようとします。15分にはローレンスがペナルティエリア手前でパスを受け、フェイントを入れると強烈なミドル。直後のCKでフィゲロアとフィル・ジョーンズが接触し、フィル・ジョーンズは肩を痛めてリタイアです。代わって入ったヴィディッチの姿をオールド・トラフォードで観るのも、これが最後。この日のピッチには、黄金時代の終焉と新しい時代の始まりが同居しています。

この日の香川真司は、キャリックとのコンビでセンターMF。フェライニが前でプレイし、左右にヤヌザイとローレンスという布陣です。ボールポゼッションの時間は長かったものの、効果的な崩しがなかったマンチェスター・ユナイテッドの先制ゴールが決まったのは30分。ヤヌザイの仕掛けで得た右サイドのFKを、ファーサイドにいたフェライニがヘッドで落とすと、そこにいたのはジェームズ・ウィルソン。強烈な左足ボレーに、今季プレミアリーグ初出場のGKヤクポヴィッチは何もできません。1点を追う形となったハル・シティは、32分にビュットナーの不用意なバックパスを奪ってゴールに迫りますが、フィニッシュはゴール前をケアしていたヴィディッチがクリア。アウェイチームはトップのシェーン・ロングにいいボールが入らず、シュートチャンスが創れません。最後の15分は両者ともシュートがなく、中位クラブ同士の消化試合のような淡白なゲーム。マンチェスター・ユナイテッドには、わずかながらヨーロッパリーグ出場権獲得のチャンスが残っているのですが、それを感じさせるような迫力は、若手主体の急造チームからは伺えませんでした。

前半は、1-0。フェライニと左SBのビュットナーの出来が悪すぎ、マンチェスター・ユナイテッドに中盤での創造性はありません。サポーターとしては、最後のホームゲームこそ、今季のさまざまなトラブルを払拭するようなすっきりする試合が観たいのですが…。

後半開始早々、ローレンスが中央をドリブルで突進。後ろから引っ張られてFKを得ると、シュートは壁にぶつけたものの、バレンシア、ヤヌザイとつないで、最後はジェームズ・ウィルソンがループ気味の右足ボレー。50分、キャリックのパスを中央でもらったヤヌザイが強烈なミドルを放つも、GKヤグボヴィッチがセーブ。59分にはヤヌザイと香川真司のパス交換からファーサイドへのクロスをヴィディッチがヘッドで狙うなど、マンチェスター・ユナイテッドが一方的に攻め立てます。

そしてついに、ハル・シティの最終ラインが崩れたのは、61分のカウンターからでした。ヤヌザイが左サイドを突破。ラストパスにフリーで走り込んだフェライニのシュートはGKに当たりますが、フォローに入って押し込んだのはまたもジェームズ・ウィルソン!ルーニーやファン・ペルシの不在を忘れさせる若手の2発で、マンチェスター・ユナイテッドがリードを2点に広げます。しかし、ハル・シティも直後に反撃。中盤でひとりかわして右隅を狙ったフライアットのミドルは、この日初めてのまともなシュート。ところがこれがGKデ・ヘアの手の先をすり抜け、見事に決まって2-1。再び1点差となって、ピッチの脇に目を移すと、おお、ギグス監督がウォーミングアップしています!

64分にジェームズ・ウィルソンはお役御免。ファン・ペルシがピッチに入ると、その瞬間は5分後に訪れました。ローレンスout、ギグズ監督in。この日いちばんの大歓声を受け、クラブのレジェンドは、72分に香川真司とのパス交換からさっそく左足シュート。これはDFにブロックされますが、オールド・トラフォードのサポーターはハイテンションです。78分には、ハル・シティMFメイラーに中央からシュートを打たれてGKデ・ヘアがセーブするピンチがありましたが、その直後、ギグス監督が左サイドからドリブル突破。きわどいラストパスをニアにフィードするも、DFにクリアされて3点めはなりません。

残り10分を過ぎても、マンチェスター・ユナイテッドは完全に攻撃モード。守り勝つより、ダメ押しゴールで決着をつける方針のようです。必死の攻撃が実を結んだのは、87分でした。ここまで2度の右足シュートを枠内に打てなかったファン・ペルシが、監督直々のラストパスを中央で受け、1度はDFに当てながらも「4発めの右足」で左隅にゲット!ようやく、これで決まりです。終了直前のギグス監督のFKはGKに弾かれ、プレミアリーグ24年連続ゴールはならず。結局、3-1でタイムアップ。後半、いい時のサッカーを取り戻したマンチェスター・ユナイテッドは、見せるべきものをすべて披露し、ホーム最終戦をいい形で締めました。

ハードなディフェンスを求められるシーンが少なかったこともあり、香川真司のセンターMFは及第点。一方で、フェライニのトップ下は厳しかったですね。結果的には「2点に絡んだ」ことになりましたが、周りを動かすプレイはほとんどなし。彼のポジションからいいボールが出せていれば、もっと早い時間にゲームは決まっていたでしょう。

試合が終わると、ギグス監督がマイクを持ち、サポーターに向けてスピーチ。9年めとなる今季でクラブを離れるヴィディッチに謝意を述べ、不甲斐ない成績に終わった今季を謝っていました。背番号11の目には、涙。自らの去就についてのコメントはありませんでしたが、胸に去来したのはどんな思いだったのでしょうか。おそらくギグス監督は、次戦をもってスパイクを脱ぐでしょう。ネマニャ・ヴィディッチともども、ここまでクラブを支えてくれたレジェンドに、あらためて感謝したいと思います。

ヴィダ、ギグシー、素晴らしいサッカーをありがとう。


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【Crystal Palace×Liverpool】3点差圧勝のはずが一転…リヴァプール、悪夢のドローでスアレス号泣!

負けたらプレミアリーグ優勝争いから脱落…。「3強サドンデス」のしんがりに登場するのはリヴァプール。週末は、マンチェスター・シティがエヴァートンに勝ってプレミアリーグ首位に立った一方で、チェルシーがノリッジに痛いドローを喫して脱落。リヴァプールが今夜の試合で勝ち点を落とせば、マンチェスター・シティは残り2試合のホームゲームを1勝1分けでOKとなり、ほぼ優勝が決まってしまいます。対戦相手は、このところ5勝1敗と絶好調のクリスタル・パレス。ライバルのマンチェスター・シティは、4月27日にこの難敵を0-2で破っています。リヴァプールは勝ち点3をゲットして、優勝争いを続けることができるでしょうか。

立ち上がりから、クリスタル・パレスの本拠地セルハースト・パークは攻め合い・殴り合いの様相を呈しています。4分にはスアレスが左サイドから持ち込み、ドリブルでDFを一瞬外してシュート。7分のCKではサコがフリーでヘディングシュートを放つも、力んだのか、叩きつけたシュートはゴール左に外れていきます。クリスタル・パレスの攻撃は、シャマフやパンチュンを拠点としたカウンター。リヴァプールは、シュートは打たせませんが、セットプレーからの高いクロスとミドルレンジには継続的に注意が必要です。15分、ジョー・アレンのロングフィードでDFラインの裏に抜けたのはグレン・ジョンソン。GKスペロニと競りながらヘディングでコースを変えますが、これは惜しくもゴール右に外れます。

どちらが先に獲るのかわからないスリリングな展開でしたが、18分、CKを得たリヴァプールがあっけなく先制します。ジェラードのキックに完璧なヘディングで合わせ、ゴール左隅に決めたのは、MFジョー・アレン。意外にもアレンは、これが今季プレミアリーグの初ゴールになります。リヴァプールが幸先よくリードを奪うと、ホームで負けるわけにはいかないクリスタル・パレスは再三、逆襲に転じます。30分のスアレスの直接FKがわずかに右に外れると、33分にドリブル突破からパンチュンが放った左足シュートはGKミニョレがセーブ。昨夜のチェルシVSノリッジと違って、今夜は両者ともに攻撃的です。

クリスタル・パレスが惜しかったのは、34分、ジェディナクが思い切り右足を振り抜いたミドルシュートでした。高さ、強さはよかったものの、コースがミニョレの真上に飛んでしまい、ベルギー代表GKが指先で弾いてCKに逃れます。41分、リヴァプールはスアレスが左サイドでボールを受け、角度のないところからミドルシュート。これはスペロニがセーブし、前半は0-1で終了。リヴァプールには、強い時の圧倒的な支配力はありませんが、DFラインは落ち着いており、ミドルシュート以外でクリスタル・パレスにチャンスを与えることはありません。

 後半が始まると、完全なリヴァプ―ルペース。1点を追って前がかりとなるホームチームのDFとMFの間にスペースができ、スアレスやスタリッジがここにうまく侵入。彼らを狙ったジェラードやアレンの長い縦パスが決まり始めます。51分、スタリッジのミドルはGKがぎりぎりで弾いてポストに当たり、フォローしたスアレスのシュートは大きくアウト。その直後の53分、ジェラードのロングパスをペナルティエリアの外で受けたスタリッジは、右から中にツータッチで持ち込むと、左足を一閃。シュートはDFに当たってGKを破り、ついにリヴァプールが2点のリード。さらに2分後には、自陣からの縦パスを競り合ったスアレスが勝ち、ドリブルで中央を突破。スターリングとのワンツーで左に抜け出し、フリーのシュートを突き刺します。SAS、久しぶりの揃い踏みで、あっという間の0-3。このときは、リヴァプールの圧勝間違いなしと思ったのですが、やはりクリスタル・パレスに勝つのは簡単なことではなかったようです。

3点負けていても決してゲームを投げていなかったクリスタル・パレスの執拗な攻撃は、78分にようやく実を結びます。右からのパスを中盤で受け、グレン・ジョンソンのブロックに当てながらもミドルシュートをねじ込んだのは、こちらも今季プレミアリーグ初ゴールのデラニー。これでクリスタル・パレスの攻撃に火がつきます。リヴァプール守備陣は、ロングボールが止められません。左サイドのボラシエが止まりません。80分、自陣でのボールカットからボラシエがドリブルを始め、一瞬のスピードでイングランド代表SBグレン・ジョンソンを抜き去り70メートルを独走すると、左からのクロスをドワイト・ゲイルが巧妙に右足インサイドで流し込んで2-3!セルハースト・パークのボルテージは最高潮。リヴァプールDF陣は動揺を隠せず、奪ったボールをまともに前につなげません。3点差がついて終わっていたはずのゲームは、あっという間に1点差。奇跡的な同点劇の瞬間は、すぐそこに迫っているようにみえます。

そして87分、ついにその時が訪れました。後ろからの放り込みをマーレーが胸に当てて流すと、落下点に走り込んだゲイルはフリー。GKミニョレの飛び出しより一瞬早く、左足でプッシュしたボールがゴールに飛び込みます。ゲイルもマーレーも途中出場、トニー・ピューリス監督、会心の采配でついに3-3!リヴァプールのプレミアリーグ優勝が遠ざかります。追加タイムは5分。ここから、アウェイチームはいま一度、勝ち越すことができるのでしょうか。

試合終了2分前。リヴァプール最後の攻撃は、ジェラードが蹴る右からのCK。誰も触れず左に流れたボールに追いついたのはコウチーニョ。ファーサイドめがけて出した柔らかいクロスは、クリスタル・パレスがクリアミス。そこにいたのは7分前に入ったばかりのモーゼスでした。GKスペロニは眼の前、丁寧に当てればゴール…という左足ボレーは、無念の空振り!フォローしたルーカスのシュートもブロックされ、逆サイドに出たこぼれ球はスアレスがコントロールできません。この瞬間、プレミアリーグ優勝に迫っていたリヴァプールが、悪夢の3-3ドローで大事なゲームを終えることが決まりました。

試合終了の笛と同時に、スアレスはユニフォームで顔を覆って号泣。ジェラードがTVカメラをシャットアウトし、エースの肩を抱き寄せます。グレン・ジョンソンや控えのコロ・トゥレが声をかけても、スアレスの嗚咽は止まりません。ブレンダン・ロジャース監督も俯いてピッチを後にします。胸が痛む残酷な光景を観ながら、私は2年前、エヴァートンに2点差を追いつかれてからつまずきを繰り返し、最終戦のラスト5分に始まったマンチェスター・シティの大逆転劇でプレミアリーグを失ったマンチェスター・ユナイテッドを思い出しました。こんな夜のサポーターの悲しみは、察するに余りあります。

同じ2-3から、3枚のカードを次々と切ってエヴァートンの猛攻をしのいだマンチェスター・シティと、DFをベンチに3枚残しながらも交代枠を使いきれずにクリスタル・パレスを止められなかったリヴァプール。この明暗は、経験の差、チーム力の差、精神力の差といった短い言葉で片付けられてしまうのでしょうか。ああ、1点差に迫られたとき、アッガーをピッチに送り込んでいれば…。リヴァプールには、未来を自ら切り開く術はありません。これからマンチェスター・シティと戦うアストン・ヴィラとウエストハムに、運命を託すよりほかにありません。(ジョー・アレン 写真著作者/Liz Phillips)


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【Chelsea×Norwich】今日もゴールは遠かった…ひと足早く、チェルシー、事実上の終戦!

何ということでしょう。これは、いろいろお詫びをしないといけません。先日、本ブログのコメント欄で「プレミアリーグ下位に弱いチェルシーが勝てるとは思えない」というご意見に、「ボロボロノリッジには勝つでしょう」とお返ししたのですが、すみません。「チェルシー大逆転優勝」という予想も完全にハズレのようですね。面目ありません。しかしまあ、先週のマンチェスター・ユナイテッド戦で4-0惨敗、その2週間前にはプレミアリーグ降格有力候補だったフラムにも完封負けと、アウェイでは何もできないノリッジから、チェルシーが1点も獲れずに勝ち点を落とすとは…。勝てなかった理由はさまざまあるのでしょうが、ゲームを観ていていちばん感じたのは、「昨日のマンチェスター・シティのような、何としてもプレミアリーグに優勝するという迫力はなかった」ということです。

PFA最優秀若手選手賞をとったエデン・アザールがスタメンから外れたのは、先日のフランスメディアでのインタビュー騒動によるものでしょうか。チャンピオンズリーグ準決勝、アトレティコ・マドリードに敗退した後、アザールが「チェルシーはフットボールをする準備ができていなかった。カウンター攻撃だけ、できるようになっていた」と発言したと伝えられ、これを聞いたモウリーニョ監督は「彼はSBを助ける準備ができていない。アトレティコ・マドリード戦の1失点めを見れば、どこにミスがあり、なぜゴールを許したのかは明らか」と辛らつなコメントを残しています。おそらくこれは、悪意を以て導かれたインタビューなのではないかと思いますが、イギリスメディアに騒がれ、監督まで発言してしまったとなれば、事は穏便には収まりません。

ともあれ、アザールを欠いたチェルシーは、トップにデンバ・バ、右サイドにサラー、左にシュールレと、一段ギアを落としたメンバー構成。アウェイでおとなしいノリッジは、時折左右からのクロスでゴールを狙うものの、2-3で惜敗したリヴァプール戦で見せたような出足のよさはありません。ホームのチェルシーもまた、プレミアリーグ18位相手と思えないような静かな試合を展開します。チェルシーの攻撃の課題は、サイドからのラストパスに中の選手が合わせる、といった崩しが極端に少ないことにあるように思います。昨日のマンチェスター・シティのジェコやアグエロのような、「走り込んでシュートを放つ」シーンはほとんどありません。力学は常に縦に働いており、縦への突破が難しいとみるや、中に持ち込んでのミドルシュートというのが彼らの相場。サラーやアシュリー・コール、イヴァノヴィッチのクロスに、デンバ・バはもちろん、ウィリアンやシュールレが合わせるような攻撃ができれば、ノリッジのDF陣も守りづらかったのではないでしょうか。

チェルシーの前半のチャンスは、20分のCKからのテリーのヘッドと、32分にマティッチの見事なスルーパスから縦に抜けたシュールレが中に持ち直し、シュートが右ポストを叩いたシーンのみ。デンバ・バにヘッドもボレーもないことが、攻撃の引き出しの少なさを象徴しています。前半は0-0で終了。モウリーニョ監督は、事を荒立てるつもりはないようです。後半頭から、いよいよアザール登場。ランパードに代わって入ったダヴィド・ルイスとともに、攻撃に変化をもたらすことが彼のミッションです。

後半に入ると、アザールのドリブルでの仕掛けで、チェルシーのゴールの期待値が上がります。48分、右サイドでボールをキープしたアザールが中に入ったイヴァノヴィッチにパスを通すと、背番号2が落としたボールをダヴィド・ルイスがダイレクトシュート!GKルディが反応できない素晴らしい一撃は、入ったかに思われましたが、バーを直撃して先制ならず。56分には、ペナルティエリア内でDFをかわしたアザールが転倒しますが、このルーズボールを触ったテリーが戻りオフサイドを取られて、絶好のチャンスもゴールにつながりません。

攻めあぐむチェルシー、自陣にこもるノリッジ。何とかプレミアリーグ残留を勝ち取りたいユースチーム上がりのアダムズ新監督は、69分、エルマンデルを諦めレドモンドを投入。すると、代わって入ったこの22番が、ノリッジ最大のチャンスを演出します。

71分、ハーフライン付近で前を向いてボールを受けたレドモンドは、DFの裏に入ろうとするスノッドグラスに必殺のスルーパス。スノッドグラスにもう一段、積極性があれば、中に持ってDFを手で抑えて、GKと1対1になることもできたでしょう。しかし彼が選んだのは、追いかけるケーヒルを避けてやや外に逃げるドリブル。角度のついたシュートは、ケーヒルが間に合い、スライディングで足に当てます。先制点を奪えなかったノリッジには、再び自陣に引くよりほかに、勝ち点を得る手段はありません。

79分、交代出場のF.トーレスからパスを受けたアザールは、得意の中へ斬り込むドリブルでDFを簡単にかわすと、右足で強烈なシュート。しかしこれはGKルディがブロック。この一発を最後に、残り10分は、チェルシーに得点の匂いのするチャンスは訪れませんでした。シュート23本、ボールポゼッション71%もむなしく、まさかの0-0でチェルシー、終戦。第二次モウリーニョ政権の最初のシーズンは、プレミアリーグ3位で着地することになりそうです。

守りにおいては、誰が入っても同じようにクオリティの高い守備網を構築できるチェルシーも、こと攻撃となると、メンバー構成によってムラが生じます。この話をすると、ついつい、FWのタレント不足というテーマになりがちですが、ワンタッチで決めたいデンバ・バや、周囲の選手との連携からゴールを陥れたいエトーからすれば、「もう少し生きたボールをくれ」といいたくなる試合もあるでしょう。ルーニーやスアレスのように、周囲を活かすことも自ら局面を打開することもできる万能タイプならいいのですが、噂のジエゴ・コスタのような純粋なストライカーは、F.トーレスの二の舞になる可能性もあります。

来季、モウリーニョ監督は、カウンター以外の攻撃をブラッシュアップさせ、「これぞチェルシーの崩し」といえるものを構築できるでしょうか。ライバルのペジェグリーニ監督は、彼のスタイルを完成させつつあります。ここでモウリーニョ監督が動かなければ、来季のプレミアリーグも、マンチェスター・シティの背中を見続けることになるでしょう。さあ、どうなる、チェルシー。どうする、ジョゼ・モウリーニョ!


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【Arsenal×WBA】エジル復調、ジルー好調。完封勝利のガナーズ、FAカップ制覇に向けて視界良好!

イギリスにしてはよく晴れた日曜日、気持ちいい日差しのなかでの一戦。昨日、エヴァートンが敗れてアーセナルのプレミアリーグ4位以上が確定したからか、エミレーツの空気はどこか弛緩しているように感じられます。しかし、アーセナルの2013-14シーズンには、もうひとつ、大きな舞台があります。FAカップのタイトルを手に入れるためにも、ここからの2戦をしっかり勝って、弾みをつけたいところ。スタメンにはエジル、カソルラ、ポドルスキが揃い、サブにはロシツキに加え、久しぶりにディアビの姿があります。

対戦相手のWBAは、ノリッジがチェルシーとアーセナルに連勝し、自分たちが3連敗しない限りはプレミアリーグからの降格はありません。当然、彼らに残留を争うクラブの必死さはなく、キックオフから間もなく、アーセナルがゲームのイニシアティブをとります。11分、右サイドからエジルがドリブルで中に侵入し、ポドルスキにラストパス。このこぼれをペナルティエリア外から狙ったカソルラの一発は、DFに当たってCK。これをカソルラがカーブをかけてニアに入れると、ジルーのヘッドはポストに当たってゴールイン!アーセナル、あっさり先制です。

このまま順調に攻撃を重ねる…と思いきや、20分を過ぎると、アーセナルは自陣からのフィードを奪われるシーンが目立ってきます。WBAのシュートが枠に飛ばず、致命的な状況にはならないものの、ウェンブリーでの大一番を控えるFAカップのファイナリストとしては気になるところ。一方、攻撃面では、やはりエジルの技術と判断は素晴らしい。右サイドで受けたエジルから中につながると、カソルラやジルーがいい形で前を向き、きわどいシーンが生まれます。28分、フラミニのミドルはDFが必死のスライディング。32分には、エジルのスルーパスで抜け出したポドルスキのグラウンダークロスを、カソルラが左隅を狙って蹴り込みますが、GKフォスターが手を伸ばしてセーブ。WBAも、エジルからボールを奪ったベラヒンがインフロントで巻いたシュートを放ちますが、これもゴールの上に外れ、1-0のまま時間が流れます。

41分には、アーセナルのカウンター発動。エジルから右を走るジルーへつながり、ジルーのパスを受けたカソルラがシュート。45分にも、左サイドからのジルーのクロスがこぼれたところをフラミニが強烈なミドル。アーセナルが終始主導権を握り、前半が終了します。

後半に入っても、アーセナルのポゼッション、WBAの速攻という構図はそのまま。60分、プレミアリーグ前節にジルーが決めたゴールを思い出させる、エジルの左からの絶品クロスがゴール前を横切りますが、今日のジルーは触れません。74分に相手のクリアミスからジルーがヘッドで落とし、フリーのエジルが右足で狙うと、うまく当たらずゴール左にアウト。76分、左サイドを突破したエジルのクロスは中とタイミングが合わず、小さくなったクリアがポドルスキの前に落ちると、ポドルスキの当たり損ねのシュートがポストを直撃。圧倒的に押していたアーセナルに結局、追加点は入らず。セットプレーしかないWBAの攻撃を、最後は安全運転で守りきり、1-0でゲームをたたみました。プレミアリーグのなかには目標がなく、モチベーションを維持するのが難しいガナーズでしたが、手堅く奪ったクリーンシートと、何度となくラストパスを通したエジルの完全復調は収穫だったのではないでしょうか。

今季、エミレーツでの最後のゲームを勝利で終えたアーセナル。来週のプレミアリーグ最終節、ノリッジ戦で調整を済ませれば、いよいよ5月17日にはタイトル獲得を賭けた最後の戦いです。ケガをしたと伝えられているラムジーの状況は気がかりですが、この日のメンバーでも充分でしょう。ケガ人が多く、厳しいシーズンでしたが、FAカップでぜひ有終の美を飾っていただきたいと思います。そういえば、ニューカッスルのFW、ロイク・レミーがなぜかスタンドにいたらしいですね。これは来季、もしかすると…。


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ものづくり
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自己紹介:
プレミアリーグがとりわけ好きなのは間違いありませんが、チャンピオンシップ、セリエA、ブンデスリーガ、リーガエスパニョーラ、チャンピオンズリーグ、ヨーロッパリーグはもちろん、Jリーグ、なでしこリーグ、高校サッカーまで何でも観ます。今年、特に活躍を期待している選手は、ダヴィド・デ・ヘア、マーカス・ラシュフォード、メスト・エジル、モー・サラー、エリクセン、ムヒタリアン、岡崎慎司、吉田麻也です。

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