【New Castle×Sunderland】ドローはサヨナラの足音。熱狂と哀愁のタインウェアダービー見聞録

目を閉じて、音だけ聞いていれば、プレミアリーグ残留争いのスタジアムとは思えません。さすがはタインウェアダービー。セント・ジェームズ・パークに集ったサポーターの熱に押されて、両者とも気迫のこもったプレイを展開しています。プレミアリーグではニューカッスルに6連勝中のサンダーランドの攻めのキーマンは、ボリーニとデフォー。1年前、スタジアム・オブ・ライトで行われたタインウェアダービーで、前半終了間際に素晴らしいダイレクトボレーを決めたデフォーが感極まって泣き出したシーンが忘れられません。3分、左SBのファン・アーンホルトが逆サイドにクロスを上げると、ボリーニがヘッドで折り返し、ワントラップから振り向きざまにボレーを放ったのはデフォー。前線にミトロヴィッチ、その脇にアヨゼ・ペレスとタウンゼント、中盤にはワイナルドゥム、シェルヴィ、シソコを並べたニューカッスルは、8分に最初のチャンス。右サイドをドリブルで上がったタウンゼントが中にふわりとしたボールを出すと、マークを気にしたミトロヴィッチのボレーはバーの上を超えていきます。

9分にFKを叩いたロドウェルのヘッドはGKエリオットが指先で上に弾いてゴールならず。歓声なりやまぬダービー。勝ちたいという気持ちがより感じられるのは、出足のいい守備でニューカッスル攻撃陣を抑えているサンダーランドのほうです。しかし13分、チャンスはホームチーム。好調タウンゼントのクロスに、コネに羽交い絞めにされたミトロヴィッチは反応できず、ファーにいたシソコのシュートはコントロールが効きません。ボリーニ、イェドリンとシソコ、コルバックがぶつかるサイドの攻防は見応えがあります。

名声を得るためのひとつの手段として、「勝てる話にしか乗らない」という考え方もあるでしょう。そう思えば、リスク覚悟で火中の栗を拾いにいった勇敢なアラダイスとベニテスには、プレミアリーグに残っていただきたい。19分、ロドウェルのグラウンダーをボレーで狙ったデフォーは枠の右。直後に右サイドから2人を抜いて中に斬り込んだタウンゼントのミドルは、マンノーネがセーフティに弾きます。シェルヴィとハズリの直接FKの競演は、両者ともわずかにポストの外。昨季のプレミアリーグでは、この時間帯でデフォーが…と記憶を手繰り寄せていると、44分にショートコーナーからボリーニの強烈なミドルがエリオットを襲います。GKが弾いたボールをクリアしようとしたムベンバのヘッドは小さく、落下点には1年前のヒーローがいました。左足一閃、ジャーメイン・デフォー!昨季は涙だった先制点は、今季は笑顔。80メートル以上走って、アウェイ席の近くで拳を突き上げたデフォーに、サンダーランドサポーターが熱狂します。後がなくなったベニテス監督のチームは、ラスト45分で追いつけるのでしょうか。

ニューカッスルの希望は、動きがよかった最前線のミトロヴィッチです。46分にタウンゼントが入れた右CKをミトロヴィッチがヘッドでファーに流すと、アヨゼ・ペレスのシュートはムベンバがゴールライン上でクリア。53分にはシソコのクロスをミトロヴィッチがヘッドで狙うも、マンノーネの正面です。押しているのはホームのニューカッスル。前日、ノリッジがWBAに勝ったため、彼らが負ければ勝ち点4差となり、プレミアリーグ降格に近づきます。最終ラインを補強したうえでシーズン頭からベニテス監督が指揮を執れば、ニューカッスルは上位に食い込むのではないかという妄想が頭をよぎると、ファン・アーンホルトの決定的なシュートをエリオットが左に弾いたビッグセーブの映像で、現実に引き戻されます。

60分のボリーニの左足は、アウトにかかって外に切れていきます。ベニテス監督は、コルバックをデ・ヨンク、ヤンマートをアニータで前がかりの布陣。ビッグ・サムは73分にカブールをオシェイに代えると、2分後にはカズリをエンドイェ。基本は1点を死守、あわよくばカウンターでもう1点という狙いでしょうか。セント・ジェームズ・パークのテンションは下がりません。ああ、このダービーがなくなるのは、やっぱり寂しい。選手たちの気迫のこもったプレイを生んでいるのは、声を張り上げるサポーターです。

残り10分を過ぎ、0-1。前節のレスター戦で惜敗し、これが2戦めとなるベニテス監督の残留チャレンジは無謀だったのでしょうか。しかし83分、ニューカッスルが執念のゴールでゲームをイーブンに戻します。右サイドに出たのは、今季プレミアリーグ9ゴールと攻撃陣では唯一合格点をつけてあげたいワイナルドゥム。エンドィエを縦にかわし、無理な体勢からファーに上げたクロスは完璧でした。落下点に走り込んで逆のサイドネットに叩き込んだミトロヴィッチのヘッドは、このコースしかなかった素晴らしい一撃。次のゴールを決めたほうが、残留争いのライバルであるノリッジを捉えます。

最後まで押し続けたのはニューカッスル、しかしゴールは決められず。1-1で終わった瞬間、両者の健闘を称えるともに、複雑な感情に支配されます。来季もプレミアリーグでタインウェアダービーを観たければ、ドローは最悪の結果ではなかったか、と。サンダーランドが勝ち、ノリッジともクリスタル・パレスともゲームを残しているニューカッスルがラストスパートをかければ、両者生還もあったかもしれませんが、これは痛み分け、共倒れです。あまりにも盛り上がったゆえに、あまりにもせつないタインウェアダービー。ノリッジ、ニューカッスル、サンダーランドのなかから、残留を決めるのはおそらくひとつです。(ジャーメイン・デフォー 写真著作者/Egghead06)


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無題

サポーターの方々には非常に申し訳ないのですが、舞台がチャンピオンシップになってもやはりこのダービーが観たいです。

もちろん、揃って降格してくれなんて言いません。最後まで残留の椅子を巡る激しいフットボールを期待しています。後はなるようになります。
  • プレミアリーグ大好き!
  • 2016/03/22(Tue)01:33:54
  • 編集

無題

更新ご苦労様です。
このダービーは掛け値なしに面白く熱いですね。今回はサンダーランド寄りでゲームを観ておりました。サンダーランドは前半のうちに複数得点決められれば最高の形で終えたかもしれませんが、、、。
このダービーがプレミアの舞台で観られない可能性があると思うと寂しい限りです。まだ決まったわけではありませんが、共に厳しくなりましたね、、、。
  • Macki
  • 2016/03/22(Tue)09:03:28
  • 編集

コメントありがとうございます。

プレミアリーグ大好き!さん>
いつも感動的ですよね。ノリッジやクリスタル・パレスのサポーターの方には申し訳ないのですが、両方とも残留したら叫んでしまいそうです。

Mackiさん>
厳しくなりました。特にサンダーランドですね…。
  • makoto
  • 2016/03/23(Wed)16:08:57
  • 編集

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