プレミアリーグ最終節を振り返る~(1)マンチェスター勢、それぞれの終幕

あくまでも推測なのですが、マンチェスターに舞い降りて優勝候補に祭り上げられた2人の名将は、こんなことを考えていたのではないかと思うのです。開幕当初のモウリーニョ監督は、ルーニー、ズラタン、ポグバ、マタ、ムヒタリアンを軸とした攻撃的なサッカーを志向していたのではないか。試合を重ねるにつれ、守備的な布陣にシフトしていったのは、初年度に深追いするとプレミアリーグ4位キープが危うくなると判断したからであり、本当はもっと攻めたかったのではないか。一方のペップは、マンチェスター・シティの選手たちのレベル、とりわけ戦術理解度の低さにストレスを溜めていたのではないか。ノリート、デルフ、イヘアナチョ、フェルナンドらをベンチに置き続け、終盤はジョン・ストーンズを使おうとしなかった采配には怒りに似たものが込められていたのではないか、と。

彼らがプレミアリーグ最終節を前にチャンピオンズリーグ出場権を獲得していれば、最後の試合でその答えが窺えるはずと期待していました。目の前の試合を勝つためではなく、若手を含めて次のシーズンにつながる選手だけのスタメンという、いわば「初年度試験の合格者」を見せてもらえるのではないかと思っていたのです。しかし現実は、37節までに両者ともCL出場権を得られず、まったく違う戦い方で大事なチケットを獲りにいくことになりました。ワトフォードに勝てば3位が決まるペップは、クリシー以外は前節のWBA戦と同じメンバー。ヨーロッパリーグでアヤックスに勝つしかないモウリーニョさんは、今季プレミアリーグ初先発が5人というフレッシュな布陣でクリスタル・パレス戦に臨みました。

まずは、ヴィカレージ・ロードに乗り込んだマン・シティから。エミレーツで朗報を期待していたグーナーたちは、開始5分でさっそく落胆させられました。CKをヘッドで叩き込んだのは、負傷との戦いからようやく解放されたヴァンサン・コンパニ。今季プレミアリーグのアシスト王デブライネは、これが17本めのラストパスです。ベルギー代表のプレイメイカーは、23分のカウンターでもアグエロに見事なスルーパスを通し、エースが余裕たっぷりで左隅に流し込んで0-2。36分の3点めは、またもカウンター。もうひとりの司令塔、ダヴィド・シルヴァのスルーパスでサネがヤンマートをぶっちぎり、GKゴメスを引きつけて出した優しいグラウンダーをアグエロが無人のゴールに流し込みました。

さらに41分、ガブリエウ・ジェズスが奪われたボールを粘って取り返し、アグエロに通すと、ヒールパスはカットされたものの、フェルナンジーニョがすかさずインターセプト。ガブリエウ・ジェズスとのパス交換でゴメスと1対1になったフェルナンジーニョが、冷静に左隅にプッシュしました。ダメ押しは58分、右サイドからベーラミを抜き去ったのはアグエロ。マイナスの折り返しに走り込んだガブリエウ・ジェズスは難なくクレヴァリーをかわし、ゴメスの指先に触れたシュートはバーをかすめてゴールに吸い込まれました。

ガブリエウ・ジェズス、アグエロ、サネ、デブライネ、ダヴィド・シルヴァ。スピードも自在性も兼ね揃えたアタッカー陣には、ペップは満足しているのではないでしょうか。34歳のヤヤでは心もとないアンカーをギュンドアンやフェルナンジーニョに託すとすれば、ほしいのはSB、CBです。SBは、縦に走るだけでなく、中盤に入り込んで前線へのサポートができるタイプ。今のプレミアリーグでは、チェンバレンやダレイ・ブリントがフィットしそうです。CBは、長短のパスを前線に通せるアルデルヴァイレルトのようなタイプでしょう。2月以降は10勝5分1敗と安定感が増したペップが、どんな補強で中盤から後ろのクオリティを上げにいくのかに注目です。

GKペレイラ、DFにはフォス=メンサーとミッチェル、中盤にトゥアンゼベとマクトミネイ、ハーロップ。ヨーロッパリーグに向けて主力を温存し、若手を6人も抜擢したモウリーニョ監督は、クリスタル・パレスに2-0と望外の完勝でシーズンを締めました。ゴールはいずれもカウンター。15分、左からラインの裏に走ったハーロップに通したポグバのスルーパスは完璧でした。切り返しでマーティン・ケリーをかわした21歳のハーロップは、ここしかなかった絶妙のタイミングとコースを選び、強烈なシュートを右隅に突き刺しました。さらに4分後、ドリブルで上がったリンガードは、右で空いていたルーニーではなくゴールに近いポグバを選択。かろうじてウォードが触るとポグバへのアシストとなってしまい、6番は足元に転がるボールを落ち着いて左足で蹴り込みました。

相変わらずチャンスは少なく、クリスタル・パレスのハイクロスに悩まされたものの、守備陣が決定的なシュートを許さずクリーンシート。後半にはクラブ史上最年少のプレミアリーグデビューとなる16歳のアンヘル・ゴメスに経験を積ませたモウリーニョ監督は、まずまずのメンバーでヨーロッパリーグのファイナルに向かえそうです。まずはチャンピオンズリーグ出場権の確保がミッション。そして来季は、前線の連携を高めていただくとともに、今日顔を見せた若手から1~2名が上でもやれることを証明してくれればと思います。プレミアリーグ6位という苦しいシーズンでしたが、ラシュフォード、ムヒタリアン、ポグバはまだまだやれるはずです。2017-18シーズンは、モウリーニョ流攻撃的サッカーの開花に期待しています。

最後は、いかにも彼ららしい勝ち方でした。ペップ降臨とモウリーニョ復帰がプレミアリーグをおもしろくしてくれたことは間違いありません。おつかれさまでした。ありがとうございました。来季はぜひ、欧州で戦えるチームをつくり、高いレベルで優勝を争ってください。8月に素晴らしいチームに会えるのを楽しみにしています。


この稿は、「プレミアリーグ最終節を振り返る~(2)納得のシーズン、祝砲12発!チェルシー&トッテナム」に続きます。


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プレミアリーグがとりわけ好きなのは間違いありませんが、チャンピオンシップ、セリエA、ブンデスリーガ、リーガエスパニョーラ、チャンピオンズリーグ、ヨーロッパリーグはもちろん、Jリーグ、なでしこリーグ、高校サッカーまで何でも観ます。今季のプレミアリーグで、特に活躍を期待している選手は、ダヴィド・デ・ヘア、マーカス・ラシュフォード、メスト・エジル、モー・サラー、エリクセン、ムヒタリアン、岡崎慎司、吉田麻也です。

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