チェルシーとセインツの強さを支える「守れるMF」と「がっちり固定の鉄壁最終ライン」

今季のプレミアリーグは、戦国時代さながらの「下剋上」連発。日曜日にはアーセナルとトッテナムのノースロンドン勢が相次いで敗れ、第11節で勝利した昨季の上位クラブは、リヴァプールとの直接対決を制したチェルシーと、攻めてこないクリスタル・パレスに辛勝したマンチェスター・ユナイテッドのみという大荒れの結果に終わりました。プレミアリーグ開幕から2ヵ月未勝利だった「元降格候補」ニューカッスルが、ここ3週間で4連勝を決めて、あっという間に8位にジャンプアップ。リヴァプール、エヴァートン、トッテナムを抜き去ってしまうという混戦ぶりです。

現在のトップ4は、チェルシー、サウサンプトン、マンチェスター・シティ、ウェストハム。この4チームに共通しているのは、中盤に「守れるセントラルMF」が構えているところです。セスクが多少、留守が多くても後ろをひとりでフォローしてしまうマティッチ。ゴールセンスもあるセインツのシュナイデルラン&ワニャマ。ヤヤ・トゥレとコンビを組むフェルナンド&フェルナンジーニョ。相手の攻撃の芽をことごとく摘み取るウェストハムのアレクサンドル・ソング!彼らがペナルティエリアの手前をカバーしてくれるおかげで、GKはミドルシュートの脅威が軽減され、CBの負担が減っています。5位に躍進したスウォンジーにもキ・ソンヨンとシェルヴィというセントラルMFがおり、彼らもまた失点が少なく、チェルシーと並んでプレミアリーグ2位の11失点。このポジションの運動量と守備力がチームを落ち着かせ、現在の好調を支えているのでしょう。

今季、アンカーを置くサッカーにトライしているリヴァプールとアーセナルは、本気で取り組むなら適任を連れてこないといけませんね。今のジェラードの運動量では両サイドに隙ができやすく、アーセナル入団当初はインターセプトのうまさが光っていたアルテタも、現在は守備力に不安を抱えています。現在のトップ5で、アンカーを置いているのはダイヤモンド型の中盤を採用しているウエストハムのみ。アラダイス監督がこの形で戦えるのは、ソングがいるからでしょう。4-3-3や4-1-4-1のような3センターは、南アフリカで健闘した岡田監督の日本代表のように「3人ベタ引きも辞さず」ならともかく、守備力とヨミに長けたアンカーと運動量豊富なインサイドハーフがいないと難しいのだと思います。今のプレミアリーグで、これができそうなのはブリント、キャリック、ディ・マリア、エレーラが揃うマンチェスター・ユナイテッドですが、彼らはケガ人だらけの最終ラインという別な問題を抱えており、チームの完成度を上げるのに相応の時間がかかりそうです。

さて、そんな混戦のプレミアリーグで、失点わずか5という鉄壁の守りを軸に単独2位をキープしているのがセインツです。ここにきて、クーマン監督の発言は超強気。「他のクラブは気にしていない。今季のプレミアリーグで、ここまでのところ、私たちを上回るチームをまだ見ていないのかもしれない。サポーターがクラブの優勝を夢見るのはいいことだと思う」と、リーグの頂点に立つことまで匂わせるコメントを残しています。守れるだけでなく、攻撃陣も23ゴールを挙げ、得失点差ではプレミアリーグトップを走るセインツの強さのポイントは、最終ラインの安定とセントラルMFの守備力、そして攻撃の形が明確であるところでしょう。

 彼らの最終ラインは、GKに名手フォースター、イングランド代表クライン、アルデルヴァイレルトとフォンテのCBコンビ、チェルシーからきたバートランドでほぼ固定。ケガ人が出ない限り、吉田麻也がピッチに立つチャンスはなさそうです。中盤にはシュナイデルランとワニャマがおり、彼らのミドルシュートも大事な得点源です。そして攻撃は、絶対的エースであるグラツィアーノ・ペッレのポストプレー、最前線でDFラインの裏に抜けるマネとペッレのコンビプレー、クラインとバートランドの両SBとタディッチが繰り出すクロス。サイド攻撃はアーリークロスが多いのが特徴で、前が空いていてもドリブルせず、ペッレの上がりをみてピンポイントで合わせてくるシーンをよく目にします。まずは無失点をめざし、後半になっても点が獲れなければ、スーパーサブのシェーン・ロングを投入して2トップに移行するのも定番。監督が敷く戦略・戦術がわかりやすいチームは、選手に迷いがないからか、ひとつひとつのプレイに思い切りのよさが感じられます。セインツの選手は、いつ観ても楽しそうにプレイしています。

適材適所で基本メンバーを固め、まずは安定した守備の形を構築。コンビネーションを熟成させて、自分たちの攻撃のスタイルを確立させる。クーマン監督のチームが強い理由は、そのまま「モウリーニョ監督のチェルシーが、なぜ強いのか」を語る言葉としても使えそうです。首位のチェルシーは、クルトワ、テリー、ケーヒル、イヴァノヴィッチ、セスク、マティッチ、アザールと、実に7人がプレミアリーグ全試合スタメンです。

リヴァプール、アーセナル、マンチェスター・ユナイテッドは、ケガ人の復帰とともに、年末年始からは巻き返してきそうですが、そこまでにチェルシーとセインツはどれだけ貯金を作れているのでしょうか。最近は3センターを諦め気味のヴェンゲル監督はともかく、ロジャース監督が4-3-3をやりたいのであれば、ジェラードのポジションをひとつ上げたうえで、ルーカスよりもスケールの大きいアンカー獲得が必須のような気がします。…もとい、リヴァプールとアーセナルは、2センターで戦ったほうがいいように思いますが、いかがでしょうか。両チームとも、エジルやアレクシス・サンチェス、ヘンダーソン、コウチーニョと、優秀なトップ下、もしくはセカンドストライカーを抱えているのですから。バロテッリも、近くにもうひとりアタッカーがいれば、今よりも輝けるはずです。いずれにしても、彼らは1月に「守れるMF」を獲得すべしでしょう。マンチェスター・ユナイテッドのほうは…とやっていると、長い長い別な話になりそうです。この稿は、このへんでお開きとさせていただきます。締まりが悪くてすみません。


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今季のセインツは本当に固いですよね
ただリバプールやスパーズには負けていてまだ強豪との試合をたくさん残してるので2月には定位置に戻ってしまう気がします

年末にセインツとチェルシーの天王山が見れるといいですね
  • blues
  • 2014/11/11(Tue)10:06:31
  • 編集

コメントありがとうございます。

bluesさん>
そうですね。上位に勝てるかどうかが大きいですね。キャピタルワンカップで、アーセナルに勝っていたりするので、何かやってくれそうな気もします。今月末からのマン・シティ、アーセナル2連戦に注目です。
  • makoto
  • 2014/11/11(Tue)10:23:34
  • 編集

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