プレミアリーグ2014-15年末総決算 (1)発表!偏愛的ベストイレブン・裏版もあります【前篇】

12月28日をもって、プレミアリーグ2014-15シーズンの前半戦が終わりました。寝不足気味のみなさん、おつかれさまでした。今季は、サウサンプトン、ウェストハム、スウォンジーなどの大健闘があり、3位以下の大混戦はエキサイティングでしたが、裏を返せばアーセナル、マンチェスター・ユナイテッド、リヴァプール、トッテナムがモデルチェンジに苦心して、中堅クラブの台頭を許した半年でもありました。その意味では、昨季からの継続性をベースに弱点をしっかり補強したチェルシー、マンチェスター・シティのマッチレースという展開は、当然の帰結だったのかもしれません。

昨季のプレミアリーグ上位クラブで唯一、継続性がありながらも勝ち点を伸ばせなかったのは12位のエヴァートン。彼らの苦戦の要因は、ヨーロッパリーグとのやりくり初体験と、ベテラン揃いの最終ラインがピークを越えてしまったことではないでしょうか。ジョン・ストーンズとオヴィエドのリタイアは痛かったですね。後半戦で巻き返すためには、最終ラインの補強を含む守備の立て直しが必要なのではないかと思います。

さて、ここからが本題です。半分終わったところで、「偏愛的プレミアリーグベストイレブン」を選出してみました。今季は「クオリティではチェルシーが頭ひとつふたつ抜けていた」シーズンではないかと思います。いざ選んでみると、総勢6人で単独与党状態。「アザールとウェイン・ルーニーのどちらを入れるか」は悩みまくりましたが、最終的には「アザールは、いつもピッチにいた」という観点で、さまざまなポジションを埋めて歩いて8ゴールをゲットしたマンチェスター・ユナイテッドのキャプテンを泣く泣く諦めました。前説はこのくらいにして、さっそくGKからコメントさせていただきたいと思います。

守護神はデ・ヘアとクルトワの一騎打ちですが、GKの活躍でこれだけ勝ち点を拾えるんだという鬼神のような活躍を見せてくれたデ・ヘアを推したいと思います。圧巻は6発のビッグセーブを披露したリヴァプール戦で、あの試合は3-0などというゲームではありませんでした。クルトワとデ・ヘアが教えてくれたのは、「ゴールキーピングの極意は、シュートを打たれるぎりぎりまで余計な動きをしないこと」。後半戦も、アーセナルやリヴァプール、マンチェスター・シティにとっては、とにかくうっとうしい存在になるのではないでしょうか。

右SBには、守備力でサバレタをしのぎ、クロスやラストパスの精度でクラインに勝るイヴァノヴィッチ。CBには、テリーより失点につながるミスが少なく安定感があったケーヒルと、30歳を過ぎてからようやくポルトガル代表に選ばれたジョゼ・フォンテを並べてみました。デヤン・ロブレン、ホーイフェルト、吉田麻也、アルデルヴァイレルトと、昨季から今季にかけて誰とコンビを組んでもOKだったフォンテの存在は、プレミアリーグデビューシーズンだったクーマン監督の悩みを確実に減らしたでしょう。素晴らしいのは、シュートを枠に打たせない寄せの速さと読みのよさ。チェルシーに次いで失点が少なかったセインツの守備を支えていたのは、イングランド代表GKフォースターよりもこの人だったと思います。

左SBには、少し感情的になってしまったかもしれません。攻撃のバリエーションならレイトン・ベインズ、バランスはクリシーやクロスウェル。単純な守備力ならアスピリクエタのほうが上かもしれませんが、はまったときのバートランドの破壊力に目が眩みました。試合によって、攻撃参加の頻度にムラがあったのは確かですが、チームへのフィット感、ルーク・ショーを忘れさせてくれた貢献度は前述の誰にも引けを取らないと思います。

セントラルMFは、この2人以外にはシュナイデルランしか浮かびませんでした。チェルシーのバイタルエリアを一手に引き受け、時折前線の選手を走らせる鋭いパスを差し込んでくるマティッチと、攻めあぐむと横パスに終始していたチェルシーの攻撃に、見事なパスで縦への動きをもたらしたセスク・ファブレガス。ヤヤ・トゥレの昨季の凄さを知る者としては、スロースタートだった分を割り引いて75点。アンカーで沈黙する試合が多かった今季のジェラードは、プレミアリーグのトップクラスとして称賛できる出来ではありませんでした。

サイドアタッカーには、4-1-4-1が機能せずジルーやエジルを欠いたなかで孤軍奮闘したアーセナルのアレクシス・サンチェスと、左サイドでは比べる相手がいないアザール。ジエゴ・コスタとアグエロには、「どっちがよかった論争」を回避して縦におさまっていただきました。番外編ではありながら、バイエルン・ミュンヘン戦でのアグエロのハットトリックは大きかったですね。あの勝利が、一時期不調にあえいでいたマンチェスター・シティを覚醒させたのだと思います。マンチェスター・ユナイテッドをプレミアリーグの上位に再度引っ張り上げたルーニーも素晴らしいとは思いつつ、トッテナム戦のアグエロの4発や、チェルシーの開幕スタートダッシュを演出したジエゴ・コスタのゴールラッシュを見せられては、ゴリ推しする気にはなれませんでした。

いや、すみません。やっぱり真っ青になってしまいました。青同士でいえば、コンスタントに活躍した選手が多いチェルシーと、チームとしての総合力は高かったものの80点の選手が多かったマンチェスター・シティの差が人数に表れた、という印象です。

表版のベストイレブンは、いささか常識的なメンバリングになってしまいましたので、裏版で少し遊ばせていただければと思います。この稿、「プレミアリーグ2014-15年末総決算 (1)発表!偏愛的ベストイレブン・裏版もあります【後篇】」に続きます。


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