現地メディアが議論する「スタメン変更46人のペップはいじりすぎか!?」…コンテは8人!

「スカイスポーツ」の名物番組「マンデー・ナイト・フットボール」が、興味深い問題提起をしていました。リヴァプールOBのジェイミー・キャラガー氏とバーンリーのショーン・ダイチェ監督の意見交換を紹介した記事のタイトルは、「Does Pep Guardiola make too many changes at Man City? The MNF panel discuss...(ペップ・グアルディオラは、マンチェスター・シティに手を加えすぎなのか?MNFのパネルが議論)」。プレミアリーグ14節でチェルシーに逆転負けを喫したペップは、前節から6人を入れ替えて試合に臨んでいます。スペインやドイツでもフォーメーションと先発メンバーをめまぐるしく変えていたペップにとっては、今までどおりのやり方なのかもしれませんが、果たしてそれは効果的な方法なのか?というお話です。

記事によると、バルセロナを率いていた2009-10シーズンからの2季にわたり、ペップはリーガ・エスパニョーラでスタメンの入れ替えが2番めに多く、2013-14シーズンからのバイエルンでの2シーズンでは最も多かったそうです。これに対して懸念を表明したのは、今季のプレミアリーグで延べ18人しか入れ替えていないショーン・ダイチェ。「彼は数多くの勝利を勝ち取ったので、明確な意志をもってそのやり方を通している。しかし、エリートレベルの選手たちでも、人と戦術が変化する二重の混乱は、時に難しいと思う」。プレミアリーグ2年めの指揮官は、フレームワーク、継続性、仕事の理解と明確なチームワークがあればこそ、クリアな気持ちでピッチに立つことができると主張しています。

さて、ここで今季プレミアリーグにおけるスタメンの変更人数ランキングを見てみましょう。マンチェスター・シティは、セカンドグループを10人以上引き離すぶっちぎりのTOPです。


【プレミアリーグ2016-17 先発選手の変更人数】
1位/マンチェスター・シティ/46人
2位/スウォンジー/34人
3位/サンダーランド/33人
4位/ウェストハム/32人
5位/マンチェスター・ユナイテッド/31人
6位/トッテナム/28人
7位/アーセナル/26人
7位/ミドルズブラ/26人
9位/クリスタル・パレス/24人
10位/レスター/24人
11位/ストーク/23人
12位/ワトフォード/23人
13位/エヴァートン22人
13位/リヴァプール/22人
15位/サウサンプトン/21人
16位/バーンリー/18人
16位/ハル・シティ/18人
18位/ボーンマス/16人
19位/WBA/14人
20位/チェルシー/8人


上位にいるのは、「不振が続き、いじらざるをえなかったチーム」「チャンピオンズリーグ出場でターンオーバーしながら戦う選手層の厚いチーム」。下を見ると、「戦力も試合数も少ない中堅・小規模チーム」が目立ちます。そんななかで、46人のマンチェスター・シティと8人のチェルシーは異質です。私は、ペップ自体がどうというよりも、ペップとコンテのコントラストに興味を惹かれました。

直近2シーズンのプレミアリーグは、レギュラーメンバーを基本的に固定しながら継続性と完成度を高めたチェルシーとレスターが優勝していますが、一方で彼らの強さは1年半ほどしか続きませんでした。2013年の夏にプレミアリーグに復帰したモウリーニョ監督は、「ミルクが必要な仔馬」と形容した初年度のチームづくりを経て、2014-15シーズンにはジエゴ・コスタとセスクを加えてブレイク。前半戦は欧州でもTOP4に入っていたであろうクオリティで独走したものの、1月末からは調子を落とし、苦戦が目立つようになりました。最初の19試合で17ゴールを決めていたジエゴ・コスタは、2月以降の4ヵ月は8試合に欠場してわずか3ゴール。徐々に迫力を失った攻撃陣は、翌シーズンには揃って精彩を欠き、最終ラインの混乱も重なって下位に低迷してしまいました。

2014年の春、降格候補の大本命だったレスターは、4月からの2ヵ月で7勝1分1敗という驚異的な巻き返しを見せ、残留に成功。新監督のラニエリは、ベースを変えずに岡崎慎司やカンテを加えて前年の勢いそのままに快走し、プレミアリーグ王者にまで駆け上がりましたが、今季に入ると前年のチェルシーと同じような軌道を描いて苦戦しています。レギュラー固定傾向のチームは、短期的には戦術的な完成度の高いチームが仕上がるのですが、補強や若手抜擢によるリフレッシュ、競争環境の維持ができなければバーンアウトしてしまうリスクがあります。それを避けるべく、多くの選手でさまざまな戦い方ができるチームを創れれば、より長く勝ち続けられる可能性が高まるものの、こちらは指揮官に実践的な能力とパワーが求められ、うまくまわせなければレギュラー固定で熟成したチームに遅れをとってしまうことがあります。

問題は、どちらが正しいかではなく、それぞれに内包されるリスクにどう対処するかでしょう。ペップは、プレミアリーグにおいても、試合中にも何度もフォーメーションを変える記者泣かせな強いチームを完成させられるのか。今は3-4-3がしっかりはまっているコンテ監督は、タイトな年末年始を乗り越え優勝に辿り着き、さらにチームを強化することができるのか。そして今季のプレミアリーグは、ミラクルなペップが勝つのか、コンテが3季連続でレギュラー固定傾向の強みを証明するのか、長期的な視点でチームを運営するヴェンゲル監督が久しぶりに花を咲かせるのか、最も走るクロップのチームがタイトなリーグでもフルスロットルで走り切れることを見せつけるのか…。これから、プレミアリーグ名物の厳しいスケジュールが始まります。それぞれのチームづくりの違いと、リスクヘッジ、リスクテイクの手法に注目して試合や記事に触れるのも、おもしろいのではないかと思います。


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無題

更新お疲れ様です。
興味深い記事ですね。
将来的な事を考えればペップ式のが上手くリスクヘッジ出来ているように感じますね。メンバーの固定は怪我のリスクや疲労による継続的なパフォーマンス維持には繋がらないと思いますし、何より強豪特有の豪華なベンチを不満分子にせず上手く回せるキッカケになるかと。コンテ式の場合、はまらなさそうな選手はそれ程活躍出来ず淘汰されていくイメージなので、後半戦怪我の事も含め少し不安ではあります。
  • 雨好
  • 2016/12/08(Thu)09:24:45
  • 編集

無題

フェルナンジーニョはシティでプレミアリーグ全試合に出てるらしいですね
1発退場してしまい欠場しますがペップからの信頼はとても厚いのでしょう
主力メンバーが怪我をした時と試合数が多いことを考えるとターンオーバーは必須だと思います
  • シティふぁん
  • 2016/12/08(Thu)12:31:30
  • 編集

無題

更新お疲れ様です。
今シーズンチェルシーやリバプールはレギュラーを固定できている事が好調の要因の一つだと思っていたので、非常に面白い記事でした。
リバプールのマネがそうだったように、メンバーを固定すればするほど、離脱時の影響が大きくなると思いますので、今後コンテがメンバー変更を強いられた場合にどのような立ち回りを見せるのかが、非常に興味深いです。
筆者様がおっしゃるように、チームのスタイル毎のリスクに各監督がどのように対処していくのかにも注目すると、さらに楽しく観戦できそうです。
  • nori
  • 2016/12/08(Thu)12:58:27
  • 編集

無題

毎回楽しい記事をありがとうございます。
チェルシーの場合は、替えがきかないコスタ・カンテ・ルイス・クルトワのセンターラインのいずれかが長期離脱する状況に陥った時は危ない気がします。特にコスタ・カンテは。そのリスクヘッジはできてないんじゃないかと。個人的には、育てながら勝って欲しいのですが…。
  • ワルテルFC
  • 2016/12/08(Thu)15:10:22
  • 編集

無題

ペップ、コンテ共に1年目ながらチームの作り方に違いがあるのが面白いですね。
まるで実験をしてるかのようにメンバー、形を変えるペップとたった数試合で最適解を見つけ熟成させるコンテ。
昨季からのクロップに続きプレミアに新しい風を吹かせていて見てて面白いです。
  • そら
  • 2016/12/08(Thu)15:46:09
  • 編集

コメントありがとうございます。

雨好さん>
「来季どこが優勝しそうか」といわれれば、ペップとクロップの顔が浮かびます。コンテ監督は、チャロバーやバチュアイを途中交代で起用しながら戦力・戦術の幅を広げようとしているのは見て取れます。疲労がたまる時期のやりくりに注目ですね。

シティふぁんさん>
そうですね。マン・シティは最終ラインとその前が不安です。CLとFAカップがある後半戦では、フェルナンジーニョ抜きの布陣でどうクオリティを担保するのかは重要なテーマになりそうです。

noriさん>
コンテさんは、選手が離脱した際のサプライズプランを、いくつか隠し持っているのではないかと思います。ウィリアンのウイングバック起用は普通にありそうです。

ワルテルFCさん>
確かに、ジエゴ・コスタとカンテの代わりを選ぶのは難しいですね。アザールのTOP起用、ダヴィド・ルイスのセントラルMF起用はありそうですが…。

そらさん>
おもしろいですよね!負けても動じないペップは、不気味です。
  • makoto
  • 2016/12/11(Sun)17:02:45
  • 編集

あなたは?番め



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