【LIVE観戦 Fulham×Saints】 ベルバトフの功罪

2012年12月26日、フラムとサウサンプトンの試合をクレイヴンコテージにて観戦しました。フラムは百貨店「ハロッズ」の元オーナーであるモハメド・アルファイド氏がオーナーで、プレミアリーグ中位常連。以前に稲本潤一やファン・デル・サールが所属していたチームです。中位チームらしく、自クラブで育った選手をトップクラブに高く売る一方で、元マンチェスター・ユナイテッドのベルバトフ、元アーセナルのセンデロス、元リバプール、ASローマのリーセなど、上位チームで戦力外になった選手をリーズナブルに買ってくる、といったやりくりでチーム運営をしています。中位・下位クラブにとっては、選手の売買はそれ自体が重要な経営戦略です。
サウサンプトンは、セインツの愛称で親しまれており、今季7シーズンぶりにプレミアリーグに復帰してきました。現在アーセナルにいるウォルコット、チェンバレンの出身クラブです。以前はプレミアの常連だったこのチームも、一時はリーグ1(3部にあたる)にまで転落し、2年前にはニューカッスルの現監督、アラン・パーデューが指揮をとっていました。パーデューが去った後、現監督のアトキンスが2季連続でチームを昇格させ、ギリギリの戦力で今季を戦っています。2012年1月から李忠成、プレミア昇格後の2012年8月より吉田麻也と2人の日本人が所属しています。

当日、イギリスは地下鉄が全面ストでしたが、われわれのホテルにほど近いエミレーツスタジアム前からバスを乗り継ぎ、さしたる混雑もなくロンドン西部、テムズ川沿いのパットニー・ブリッジにあるクレイヴンコテージに着きました。小雨降る中、開始20分前にゴール裏のニュートラル席(ホーム・アウェイファンが混在)に座り、練習する吉田麻也の背中を眺めながら、いまは静かだけれどこれからホームのファンが盛り上がっていくんだろうな、と期待しているうちにバタバタと練習が終わり、選手が入場し、キックオフ。私たちの左側にアウェイファンの席があり、セインツサポーターは立ち上がり、歌をうたって気勢をあげていましたが、ホームファンのおとなしいこと。それなりにチャンスには歓声が上がり、ホームに不利な判定が出ればブーイングは聞こえてくるものの、オールドトラフォードやグディソンパークとは比べものにならないほどのジェントル(?)な応援に、やや拍子抜けしました。ロンドンのライバル、QPRとやるときもこんな感じなんでしょうか?


試合は、フラムが勝ち試合を落としたという評価がふさわしい、無念の1-1、ドロー。開始早々にフラムMFシドウェルのミドルシュートがセインツゴールを強襲。惜しくも外れたものの、これが合図であったかのようにその後は一方的なフラムペース。8分には右サイドを完全にやぶり、グラウンダーの超速アーリークロスがゴール前に。GKが弾いたこぼれ球をベルバトフが押し込み、あっさり先制。前半はフラムが両サイドを手のうちに入れ、ベルバトフとカカニクリッチを中心に高いボールポゼッションをキープ。セインツのチャンスは単発で、まったくペースをつかめず、吉田とフォンテの両CBが忙しい展開。さすがにこれは勝ち目なし、ホームチームが何点取るかが試合の見どころか、と思わせる状況で前半が終了しました。

それにしても、ベルバトフ。どんなに長いパスでも速いパスでもやわらかいトラップで自在にボールを足元におさめ、繰り出すパスもシュートも繊細。この試合のレベルでは技術は群を抜いているのですが、いかんせん、マイペース。判断力が優れた選手なので、人を使うのはうまいのですが、あまりに独特な彼の動きを周囲が理解できないのです。マルティン・ヨル監督は、おそらく彼には自由に動いていいと言っているのでしょうが、彼が中盤にからむとスピードが落ち、攻撃時間が長い割に決定的なチャンスが創れない、という状態に陥りがちです。サー・アレックス・ファーガソンは、その天才に惚れて彼をチームに呼び、あまりのマイペースぶりと少ない運動量にさじを投げ、彼をあきらめたのではないでしょうか。あらためて直接、プレーを観て、マンチェスター・ユナイテッド時代、得点王を獲るくらいゴールを量産したのに冷遇され続けた理由がわかる気がしました。

さて、試合は後半に入ると、前半とはまったく違う試合になりました。おそらくケガでもあったのでしょう、ハーフタイムでMFカカニクリッチがOUTとなると、左サイドの圧力が解かれ、セインツの攻撃が機能し始めます。必死で攻めるアウェイチームですが、しかしフラムのディフェンスは固く、コーナーキックは取れるものの、なかなかシュートが打てない、枠にとばない。セインツが押し、ペナルティエリア付近でフラムが止める、その繰り返しでこのまま終わるのではないかと思われた後半39分、コーナーキックから吉田と競り合ったクリス・ベアードが、しなくてもいいハンドでPKをとられ、まさかの同点!ここまで、危ないシュートはランバートの左足シュート1本しかなく、そのまま守っていれば勝ち点3は確実と思われただけに、何とも痛恨のPKでした。その後、フラムは目の色を変えてセインツゴールに迫ったものの、シュートの精度をを欠き、タイムアップ。

シュートの少ない、淡々としたゲームではあったものの、前半はフラムが攻勢で、吉田麻也の背番号3が目の前でよく見える試合展開、カカニクリッチが退いた後半はうって変わってセインツ攻勢で、試合のほとんどが目の前で展開され、緊張感の高いシーンを近くで観ることができたので、内容のわりに満足度の高いゲームでした。何よりも、フィジカルコンタクトの強いプレミアリーグで、身長も身体能力も至って普通の日本人が、判断の速さと対応の正確さを頼りにセンターバックとして相手FWと互角に渡り合っている姿に感動しました。日本で見ていたよりも、生で観た吉田麻也は凄かった。がんばってほしいです。これからも、ずっと。


背番号3が吉田麻也です。ミスパスはあったものの、この試合の出来はまずまず。

左はサウサンプトンのPK直前のシーン、右は吉田の練習風景。



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