「BBC」がグループリーグ初戦のベスト11に選出!フラットに振り返る、香川真司の70分。

イギリスメディア「BBC」が、ワールドカップロシア大会のグループリーグ初戦のベスト11を選出していました。こういう企画があると、まずはプレミアリーグの選手を探してしまいます。おお、中盤センターにグイェとシグルズソン!エヴァートンの選手が、重要なポジションをダブルで押さえるとは…。アルゼンチンに引き分けるという快挙を成し遂げたとはいえ、アイスランドから4人は思い切ったチョイスです。GKハルドールソン、DFラグナル・シグルズソン、中盤のギルフィ・シグルズソンにゴールを決めたフィンボガソンと、人口35万人の小国が中央のラインをジャックしています。

ハットトリックのクリスティアーノ・ロナウドと、左サイドを攻略したイスコは文句なし。ドイツ戦で決勝ゴールをゲットしたロサーノは、自陣深くからのスプリントが報われました。最終ラインを統率するウルグアイのゴディン、コスタリカ戦で素晴らしいFKを決めたセルビアのコラロフも納得です。そして…香川真司!縦横無尽に走りまわった大迫勇也や、献身的なプレイでチームを支えた原口元気を買う向きは、ドルトムントのアタッカーの選出に異議を唱えるのかもしれません。しかし、冷静に振り返れば、あの試合は日本の10番を中心に動いていたといっても過言ではありません。「サランスクの奇跡」と命名された一戦について、香川真司の70分とその後を辿ってみたいと思います。

最大のキーポイントは、開始3分という早い時間の攻防でした。昌子がヘッドでクリアしたボールを受けた香川が、トラップせずに最終ラインの裏に浮かしたのがお手柄です。プレミアリーグやチャンピオンズリーグでマンマークの強さを披露していたダヴィンソン・サンチェスは、予期せぬ状況に慌てたのか、奪うチャンスを2回逃して大迫に抜かれてしまいます。ストライカーの左足シュートはオスピナがブロックしたものの、リバウンドをダイレクトで叩いた香川のシュートに、カルロス・サンチェスが腕を上げてしまいました。トップスピードで走りながら、しっかり枠に飛ばした香川のボレーは、簡単なシュートではありませんでした。

PK&レッドカード。相手のエラーによって、日本は圧倒的優位に立ちましたが、こういう試合で10人のチームが勝つのは珍しいことではありません。当然のように反撃に転じたコロンビア。次のターニングポイントは、15分でした。柴崎のカットから始まったショートカウンター。7番が右に流れていくのを見た香川は、小さな切り返し1発でレルマをかわし、中央に攻め上がりました。乾に打たせた優しいラストパスは完璧でしたが、角度が厳しかったサイドアタッカーのシュートは右にアウト。このプレイによって、ペケルマン監督は2点めを獲られないことを優先したのだと思われます。試合後、「香川がとてもやっかいだったので、バリオスを入れて組織力を高めた」と述懐したアルゼンチン人監督。長友を圧倒していたクアドラードを諦めるという交代策は、苦渋の選択です。香川のアタックは、カルロス・サンチェスに続いてクアドラードまでベンチに送り返したのでした。

ペケルマン監督は、バリオス投入が最善の策といい切りましたが、中盤センターに攻めっ気が強いキンテーロを置くというリスクをとって攻められたほうが、怖かったのではないでしょうか。後半の日本は、クアドラードがいなくなった左サイドを支配しました。ドルトムントでブンデスリーガ19試合5ゴールの香川は、日本最大のビッグネームです。警戒を強めたコロンビアは、10番を2~3人で囲むシーンが目立ち、大迫や乾にシュートチャンスを与えてしまいます。54分に、ボックス左に流れた大迫に出した香川の縦パスは、味方の体勢が有利になるエリアに転がした丁寧なボール。コロンビアのセントラルMFを自陣に釘付けにした香川のポジショニングと柴崎のパスワーク、中央に顔を出すようになった原口の多彩な動き、右サイドを制した酒井宏樹のオーバーラップが、西野監督に勝ちにいく策を選ばせた原動力だったのだと思います。

ボールに絡めなくなった香川真司を残り20分で諦めたのは、正解でした。体が重いハメス・ロドリゲスを30分もプレイさせるという微妙な采配を見せたペケルマン監督は、本田圭佑登場と同時にバッカ投入というギャンブルに出てしまいます。指揮官の読み合いは、西野さんに軍配が上がりました。本田圭佑が右サイドに重心を置いたことを酷評する記事がありましたが、それこそが指揮官の狙いだったのでしょう。本田が右に加勢すると、大迫がサイドに流れなくなったのが、戦術的理由であることを証明しています。指揮官が期待したのは、FKやCKよりもサイドからのクロスだったのではないかと思います。2014年のコロンビア戦、0-1だった前半終了間際に、ニアに飛び込んだ岡崎にピンポイントで合わせたあのボールのような。

勝ち越しゴールの直前のアタックは、本田、酒井、原口で数的優位を築いて質の高いクロスを入れるという戦術を見事に体現したものでした。本田の縦パスに走った酒井が速いクロスを通し、大迫がDFを背負ってキープすると、落としを叩いた酒井の一撃でCKを獲得。ここからの大迫のヘディングシュートで、日本は勝利に近づきました。戦況と選手のコンディションを考えれば、残り10分で先にバッカを入れてカウンターをチラつかせ、同点のまま耐えたうえで、最後の5分でハメス・ロドリゲス勝負としたほうが、コロンビアが勝ち点3を得られる可能性は高かったのではないでしょうか。

バリオス投入で接戦必至となり、走れないハメスが相手のポゼッションを促してしまい、早すぎた切り札バッカは日本を混乱させるギアチェンジにはなりませんでした。互角に渡り合えたのは、開始3分の幸運によるところ大ですが、追いつかれたゲームを勝ち切ったのは、采配で上回ったからでしょう。香川と本田を的確に起用し、勝つべくして勝った…奇跡などではなく「会心のサランスク」。ペケルマン監督から見れば、「サランスクの焦燥」というべき一戦だったのではないかと思います。(西野朗 写真著作者/TAKA@P.P.R.S)


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無題

運動量で劣る本田の起用には批判的でしたが、質の高いクロスを供給できる彼がサイドに流れ、大迫が中央で合わせるという戦術は後半の切り札としてありかもしれませんね。ハリル解任以降代表に対してモヤモヤした気持ちでしたが、最高の結果を残してくれた選手達をリスペクトして、精一杯応援していきたいと思います。頑張れ日本!
  • プレミアリーグ大好き!
  • 2018/06/21(Thu)09:35:51
  • 編集

無題

締め方が相変わらず上手いですね笑笑
試合通してコロンビア監督の采配はよくわかりませんでした
  • りー
  • 2018/06/21(Thu)09:53:10
  • 編集

無題

この強さも組織力も兼ね備えたコロンビア相手に勝てた要因の1つはやはり先制点、しかも相手のレッドカードを誘発した大迫と香川の躊躇なきシュートでしたね。
よく「フィニッシュで終わることが大事」と言いますが、見事にそれを体現してくれたスタートで思わず、「おお、日本らしくないぞ!」と興奮しました。
ベストイレブンに香川が選ばれたのは個人的に多少議論の余地はあるものの、その他のメンツを見ると、いかにこの第1節がアップセットだらけだったかよく分かりますね!
日本代表に関しては、残り2節も何かしらのトラブルさえなければ、スタートはこの布陣で臨んでもらいたいと考えます。

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プレミアリーグがとりわけ好きなのは間違いありませんが、チャンピオンシップ、セリエA、ブンデスリーガ、リーガエスパニョーラ、チャンピオンズリーグ、ヨーロッパリーグはもちろん、Jリーグ、なでしこリーグ、高校サッカーまで何でも観ます。今季のプレミアリーグで、特に活躍を期待している選手は、ダヴィド・デ・ヘア、マーカス・ラシュフォード、メスト・エジル、モー・サラー、エリクセン、ムヒタリアン、岡崎慎司、吉田麻也です。

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